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DeNA監督就任報道、実は当て馬!?
過熱する報道と工藤公康の本音。
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byNIKKAN SPORTS/AFLO
posted2011/12/01 10:30
この冬、少年野球教室に参加した時の工藤公康。様々な憶測記事が流れているが、本人はその去就をハッキリさせたわけではない
今の選択肢は、現役続行の可能性にかけるだけ。
「自分を観てくれる球団を探すのに代理人と契約しないといけないし、1月上旬から2月にかけてアメリカへ行くことを考えれば、最低でも30、40メートルはしっかりと投げられる状態にしておかないといけないから。そのためには、12月の頭くらいまでには自分が投げられることを証明しないといけないんだよね。だからまず、自分が野球を続けられるかどうかの答えを出さない限りは先には進めない」
浪人中の身とはいえ、工藤は野球選手なのだ。左肩の状態がよくないため、メジャー挑戦が危ぶまれている現実こそあるが、現役を続けることが本人にとってベストであることは間違いない。だから、仮に現役引退を決意しても、DeNAが12月のオーナー会議でプロ野球参入を承認され正式に工藤へ監督就任要請をしようとも、我々はその時の彼のコメントをありのまま受け入れればいいだけだ。
今はまだ、現役続行を強く望む彼の姿を温かく見守っていようではないか。