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【国立科学博物館】当館が所有する“YS-11”と“ペンシルロケット”が「航空宇宙技術遺産」に認定されました!

posted2024/04/26 14:00

 

リリース発行企業:文化庁

【国立科学博物館】当館が所有する“YS-11”と“ペンシルロケット”が「航空宇宙技術遺産」に認定されました!

 国立科学博物館(館長:篠田 謙一)が所有する“YS-11”と“ペンシルロケット”が、日本航空宇宙学会から「航空宇宙技術遺産」として認定されました。  “YS-11”については、戦後の航空機産業の空白後にふたたび航空機設計の基礎技術を確立、蓄積したエポックメイキングな機体であること等が評価されました。  令和6年2月よりザ・ヒロサワ・シティ内の科博廣澤航空博物館(茨城県筑西市)にて一般公開されています。  “ペンシルロケット”については、超小型の固体ロケット開発から開始して人工衛星打上げを達成したという日本独自のロケット開発プロセスにおいてその出発点となる資料であること等が評価されました。  現在、国立科学博物館上野本館(台東区上野公園)に常設展示されています。


YS-11
航空宇宙技術遺産認定証(YS-11)












ペンシルロケット

航空宇宙技術遺産認定証(ペンシルロケット)














【YS-11】について


 YS-11は、我が国唯一の純国産開発の民間輸送機として、国家支援のもと性能・経済性等世界的評価を得て、世界で活躍しました。当館が所有するYS-11(機体番号JA8610)は、量産初号機であり、現存するYS-11の中で試作機を除く最古の機体でもあります。昭和40年3月に運輸省航空局に納入されたのち、我が国の飛行安全確認の点検機として2万時間を超える飛行実績を有します。
 本機は、平成19年には「機械遺産」(日本機械学会)に、平成20年には「重要航空遺産」(日本航空協会)として認定されています。
 令和2年には、クラウドファンディグによる支援を得て、羽田空港内の格納庫より茨城県筑西市にあるザ・ヒロサワ・シティへ移設して機体を組み立てました。令和3年3月には、管理運営の主体となる一般財団法人科博廣澤航空博物館(代表理事:廣澤 清)をザ・ヒロサワ・シティとともに設立し、令和6年2月11日より一般公開を開始しています。

【ペンシルロケット】について


 ペンシルロケットは、太平洋戦争後7年間の航空禁止令を経験した日本が人工衛星打上げを行えるようになった、固体ロケット技術開発の礎です。 昭和27年から、東京大学生産技術研究所 糸川英夫教授の指導の下で固体ロケット開発が進められました。その最初の実験用ロケットとして、長さ230mm、直径18mmのペンシルロケットが製造され、昭和30年 4月には、現在の国分寺市にて水平発射によるロケットの飛翔に関する各種データを取得する実験が行われました。その後、実験は現在の千葉市にあった同生産技術研究所に場所を移して継続され、そこでは2段式や大型のペンシルロケットも用いられました。 同年8月には、秋田県道川海岸での斜め発射実験にて、到達高度600m、水平距離700m、飛翔時間16.8秒の飛翔を実現し、次の大型化されるロケットへと開発を引き継ぎました。超小型の固体ロケット開発から開始して人工衛星打上げを達成したという日本独自のロケット開発プロセスにおいて、ペンシルロケットはその出発点となるものです。現在、国立科学博物館上野本館(台東区上野公園)に常設展示されています。

【航空宇宙技術遺産】について


 日本航空宇宙学会が我が国の航空宇宙技術発展史を形づくる画期的な製品および技術を顕彰して後世まで伝え、今後の航空宇宙技術の発展に寄与することを目的として、我が国の航空宇宙技術発展史上の画期的な製品および技術に対して、航空宇宙技術遺産を認定するものです。

 一般社団法人 日本航空宇宙学会 航空宇宙技術遺産ホームページ
  https://branch.jsass.or.jp/isan/
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