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'11年シーズン開幕間近。
クビサ欠場が及ぼす影響。
~F1は波乱含みのスタートへ~ 

text by

今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byAFLO

posted2011/02/27 08:00

一命は取り止めたが腕や脚に重傷を負ったクビサ。本人は早期復帰を希望しているが……

一命は取り止めたが腕や脚に重傷を負ったクビサ。本人は早期復帰を希望しているが……

 開幕を間近に控えた2月6日、新生ロータス・ルノーのR・クビサが重傷を負い、今シーズンの出場が絶望的となった。バレンシアテストで最速タイムを出し、レッドブルをはじめとする「4強」に対抗できる有力候補と見られていただけに、彼の欠場は'11年シーズンに大きな影響を及ぼすことになる。

 イタリアでのラリー参戦中のアクシデントだったが、接触した路肩のガードレールが車体を貫通するというまったく不運な事故であった。術後の容体は安定しているものの復帰は未定で、チームは10日からの第2回へレステストに急遽N・ハイドフェルドを起用。ニューマシンの熟成開発はナンバー2のV・ペトロフやリザーブドライバーのB・セナには荷が重く、かつてBMWでクビサと組んだベテランが抜擢された。しかし、もともとクビサに合わせて開発されていたマシンだけに戦力ダウンは否めない。

バーレーンGP中止の影響はどう出る?

 合同テスト2回のトップタイムはS・ベッテル、F・アロンソ、クビサ、F・マッサ、M・シューマッハー、ハイドフェルド、R・バリチェロと日替わりで推移した。だがこのタイムは、ピレリタイヤ4種類のどれを履いていたか、また燃料搭載量やテスト計測器重量なども関係するため単純に比較できない。20年ぶりに復帰するピレリは4種類間のタイム差がブリヂストンより大きい約3秒と見られ、かつへレスではマシンが10kg軽いと0.35秒タイムアップするからである。

 むしろコンスタントにトラブルなく周回を重ねられたか。マシンの熟成度は信頼性に表れる。独自集計で11チームのへレス走行周回数をまとめると、フェラーリ463周、レッドブル397周、メルセデスGP338周、トロロッソ330周、ザウバー320周、ロータス・ルノー276周、フォースインディア264周、ウイリアムズ249周、マクラーレン223周、ヴァージン216周、チーム・ロータス198周となっている。

 トップタイム推移と信頼性を加味すれば、レッドブルとフェラーリが順調で、その2つをメルセデスが追い、小林可夢偉のザウバーは混戦の第2集団のど真ん中となる。中東地域の政変の影響でバーレーンGPが中止、開幕直前のテスト地も変更となり日程も狂ったが、こうなると本番での逆転も大いにありうる。予断を許さない'11年だ。

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