NumberPREMIER ExBACK NUMBER

野茂英雄が突然の告白「来年からメジャーで投げようと思ってるんです」年俸1000万円でもドジャースを選んだワケ “裏切り者”から“日本の誇り”へ 

text by

笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

PROFILE

photograph byKazuaki Nishiyama

posted2024/04/25 17:04

野茂英雄が突然の告白「来年からメジャーで投げようと思ってるんです」年俸1000万円でもドジャースを選んだワケ “裏切り者”から“日本の誇り”へ<Number Web> photograph by Kazuaki Nishiyama

1995年にドジャースへ入団、大リーグに挑戦した野茂英雄

「ピアザが僕のことを理解しようとしてくれる。どの球をどういう時に投げたいのか。メジャーの捕手が僕を理解してくれるか不安でしたが、彼ならば大丈夫と安心しました」

 捕手として、ピアザを肩が弱く、ディフェンスが悪いと酷評する者もいた。だが感性が似たふたりは最高のコンビとなった。

「裏切り者」から「日本の誇り」へ

 5月2日、ジャイアンツとのデビュー戦で5回を1安打、7奪三振、無失点の快投。打線の援護なくメジャー初勝利はならなかったが、誰もがNPBよりレベルが高いと認識していたMLBでの華々しいデビューに評価は一変した。「裏切り者」「わがまま」から「日本の誇り」へ。「第二の野茂を出すな」と大号令を出していたNPBコミッショナーまでもが掌を返した。

 滑るメジャー公式球、固く傾斜のきついマウンドは、海を渡る投手の多くが適応を迫られる。だが、今では日本の野球ファンにも浸透したこの種の苦労話を、野茂からは一度も聞いたことがなかった。日本時代と同様の投球フォームから投げ、ハンバーガーやホットドッグの食文化も気にしない。

 その彼が一度だけ、弱音を吐いたことがあった。5月29日、深夜のフィラデルフィアでのことだった。

【続きを読む】サブスク「NumberPREMIER」内の「Baseball needed him.」1995年の野茂英雄、道なき道を切り開いたヒーローの苦悩と誇り「これが言葉の壁なんです」《密着記者が綴る秘話》で、こちらの記事の全文をお読みいただけます。

Number1094・1095号「大谷翔平とドジャースの挑戦」*書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプしますNumber1094・1095号「大谷翔平とドジャースの挑戦」*書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

関連記事

BACK 1 2 3
野茂英雄
ロサンゼルス・ドジャース
ピーター・オマリー
マイク・ピアザ
大谷翔平

MLBの前後の記事

ページトップ