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子供たちの「野球観」を変えていく大谷の“グラブプレゼント作戦”。

posted2023/12/05 09:00

 
子供たちの「野球観」を変えていく大谷の“グラブプレゼント作戦”。<Number Web> photograph by JIJI PRESS

今年5月、練習を終えた後にベンチでエンゼルスOBの子供たちと笑顔で記念撮影に応じる大谷

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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JIJI PRESS

「野球しようぜ!」

 このメッセージと共にロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手(29)が、全国約2万校の小学校に子供用グラブ3個ずつ合計約6万個を寄贈することを発表した。

 このニュースが伝えられると、すぐさま様々な反応が巻き起こった。もちろんほとんどが総額6億円ともいわれる太っ腹なプレゼントへの称賛の声。またプレゼントするグラブが右利き用2つに左利き用1つと左利きの子供への用意もあることや、対象が国公私立校だけでなく特別支援学校も含まれることなど、きめ細やかな配慮に感嘆の声が上がった。

 一方で一部から指摘されたのが「野球は9人でするもので、グラブを3つだけプレゼントされても困るのではないか」という意見だった。自身も児童養護施設にパソコンなどを寄付している実業家のひろゆき氏もその1人だ。ネット番組に出演したひろゆき氏は大谷のプレゼントに「平等性はいいと思うんですけど」としながら「サッカーだとボールあげます、みんなで遊びます、でいいんだけど。グローブだけ渡されても、あと6人、どうするの? みたいな」と疑問の声を上げたのである。同様な声は他からも出て、使い方なども含め「もらった学校の方が困惑するのでは」と訳知り顔で語るコメンテーターも出てくる始末だ。

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