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「弱すぎ」と言われ…暴走族の特攻隊長だった男のBreakingDown再登場 朝倉未来の“身内”が挑んだ「負けられない闘い」の結末 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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posted2023/11/08 11:01

「弱すぎ」と言われ…暴走族の特攻隊長だった男のBreakingDown再登場 朝倉未来の“身内”が挑んだ「負けられない闘い」の結末<Number Web> photograph by BreakingDown

BreakingDown9.5にて久保田覚に判定勝ちを収めたやまかわしょうた(右)

相手は出場停止明けの“会津の喧嘩屋”

 10月、大会から生まれたストーリーを発展させる『ブレイキングダウン9.5』でも試合が組まれた。マッチメイクが難航する中で、1週間前に決まったという。

「前回は秒殺KOされたので、今回はKOしたい。前回は練習もしないでナメててやられたのが恥ずかしくて。1週間前にオファーをもらって、1週間は練習してきたのでKOできると思います」

 やる気があるのかないのか分からない感じだが、それがやまかわなりの格好の付け方だったのか。ともあれここで負けたら恥の上塗りなのは間違いなかった。

 対戦相手は久保田覚。“会津の喧嘩屋”と呼ばれる彼も捲土重来を期しての出場だった。昨年11月、大会前日の会見で対戦相手にイスで殴りかかり、試合中止とともに出場停止処分に。“乱闘上等”のブレイキングダウンでもモノを使うのはやりすぎだと批判された。それ以降、酒もタバコもやめて、食生活を変えてジムに通い続けたという。

「前の自分とは違うところを見せたい」

朝倉未来からツッコまれた一言

 復帰戦の前日会見では、ことさらに凄むことも暴れることもなかった。それはやまかわも同じだった。

 試合前に流れるVTRで、10人ニキに負けたことを「今でも引きずってる」とやまかわは言った。暴走族の特攻隊長。その世界にはその世界のプライドというものもあるだろう。朝倉未来には、試合前に「暴走族で特攻隊長やってたヤツが10人ニキに負けたら終わりだぞ」と言われた。なのに負けた。

 実は緊張していて、試合前日は眠れなかった。そう明かしたのは、敗戦直後に収録された未来のYouTube動画だ。未来には“身内”と呼ばれ、同時に笑い話としてではあるが「朝倉未来の盟友っていうの(キャッチフレーズ)だけやめてもらっていい?」と突っ込まれもした。

 本人が望んで名乗ったわけではないのだろうが、肩書きや触れ込みではなく自分の腕一本で勝負してみろと突き放されたわけだ。それは未来からするとエールでもあったはずだ。やまかわvs.久保田について、未来はこう言っている。

「どっちが勝ってもいいです。興行主として見ているので、何とも思ってない」

 結局、格闘技は勝つか負けるかだ。過去の経歴もオーディションでの暴れっぷりも、試合しだいですべて否定されかねないのがブレイキングダウン。けれど相手だって、自分と同じくらい勝ちたいと思っている。必死にならざるを得ない。

【次ページ】 精一杯の言葉「しょっぱくても勝ててよかったです」

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