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「日本が羨ましい」王国ブラジル記者らが“なでしこカウンター大絶賛”の背景「男子のドイツ、スペイン撃破に続き女子も4-0だろ?嬉しいよ」 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byHagen Hopkins-FIFA/Getty Images

posted2023/08/03 17:02

「日本が羨ましい」王国ブラジル記者らが“なでしこカウンター大絶賛”の背景「男子のドイツ、スペイン撃破に続き女子も4-0だろ?嬉しいよ」<Number Web> photograph by Hagen Hopkins-FIFA/Getty Images

なでしこジャパンは美しい高精度カウンターでスペインを完膚なきまでに打ち破った。その戦いぶりで一気に世界の株を上げている

 ブラジルは、極めて親日的な国だ。この国のメディアは、日本に対していつも好意的に報じてくれる。しかし、GSを勝ち上がり、これからラウンド16を戦うという時点で早くもベスト4入りを予言するのは、さすがに先走りし過ぎているのではないのか――。

日本に高評価が続出、スペインは“採点すらなし”

 活字メディアも、似たような論調だった。

「カウンターをベースとして、日本がスペインを易々と下す」(スポーツ紙「ランセ!」電子版)

「日本がスペインを叩きのめし、GSを首位で勝ち上がる」(情報サイト「テーラ」)

「日本がスペインに4-0と大勝し、GSを完璧な戦いで終えた」(スポーツサイト「グローボ・エスポルチ」)

「グローボ・エスポルチ」の記事を書いたチアゴ・ボンテンポ記者は、日本のフットボールを専門に発信するコラムを持つブラジルきっての日本通だ。

「ボール・ポゼッションは、日本が23%でスペインが65%(注:残り12%はニュートラル)。優勝候補の一角である強豪スペインに対し、なでしこは先発メンバーを5人入れ替え、それまでの攻撃的な戦い方から守備的な戦い方へと変更した。にもかかわらず、スペインに決定機を作らせない。のみならず、恐ろしく効率の良い攻撃でチャンスをことごとくゴールに結びつけた。

 スペインが延々とボールをキープしても、全く何も起こらなかった。しかし、日本が攻めると、すぐにゴールが生まれたのだ」

 そして、なでしこの選手全員と池田太監督を10点満点で採点。全員に6点以上の及第点を与え、2得点1アシストを記録した宮澤を「完璧なプレー内容で、試合を決めた。通算4得点で現時点での大会得点王だ」として8点を与え、試合のMVPに選んだ。池田監督についても、「攻守両面で完璧な戦術を用意し、スペインを手玉に取った」として8点という高得点を与えた(その一方で、スペインの選手、監督は採点すらしない、という徹底した日本びいきだった)。

なぜブラジルで「守備組織とカウンター」が絶賛された?

 ただし、ブラジル人が伝統的に理想とするプレースタイルは、「試合を完全に支配し、できるだけ多くの決定機を作り、できるだけ多くのゴールをあげる」というものだ。日本の守備戦術とカウンターが見事だったとはいえ、なぜこれほどまでに褒めてもらえるのか。

 知人のブラジル人記者は、以下のように説明する。

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