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全米の78%が「オオタニは移籍すべき」大谷翔平トレード説が再燃…アメリカで今、何が起きているのか?「6連敗で風向きが変わった」

posted2023/07/18 11:02

 
全米の78%が「オオタニは移籍すべき」大谷翔平トレード説が再燃…アメリカで今、何が起きているのか?「6連敗で風向きが変わった」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

オールスターが終わってからアメリカでは大谷翔平のトレード説が急浮上。一体、何が起きているのか

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四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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Nanae Suzuki

 エンゼルス大谷翔平は、移籍するのか、それとも残留するのか。

凍結される見込みだった大谷の「トレード」

 オールスターが終わり、後半戦が再開したメジャーでは、米東部時間8月1日午後6時に制定されている「トレード期限」を前に、様々な情報や憶測が飛び交い始めた。中でも注目されているのが、今オフFA(フリーエージェント)の最大の目玉となる大谷の行方であることは言うまでもない。

 当初の流れでは、大谷のトレードは凍結される見込みだった。今季のエンゼルスは、開幕直後こそ不安定な戦いを続けていたものの、6月中旬までに白星を重ね、一時は貯金を「8」まで増やすなど、ポストシーズン進出の圏内に食い込んできた。

 実際、オーナーのアート・モレノ氏が、ニューヨーク・ポスト紙の取材に対し、「あのような選手をどうやって置き換えるか全くわからない。我々は勝ちたいと思っている。私、ファンにとっても彼をラインナップに加えられるのは嬉しい」とコメントし、大谷放出の可能性を否定した。ペリー・ミナシアンGMも「彼のプレーと今の順位を見れば明らかだろう。ここにいる誰もが彼の傑出したプレーを見ている。以前にも言ったと思うが、もう一度言わせてもらう。我々は彼が好きで、長い間、ここにいて欲しいと思っている」と、2014年以来9年ぶりのポストシーズン進出を見据えた上で、あらためて残留が基本路線であることを強調した。戦略面でも、ワールドシリーズを制した経験を持つマイク・ムスタカスやベテランのエデュアルド・エスコバルを相次いで補強するなど、チーム内の士気も上昇ムードだった。

相次ぐ主力の故障で空気は一変

 ところが、わずかな期間で大谷を取り巻く状況は変わった。主砲マイク・トラウトが左手首を痛め、7月3日を最後に戦列から離脱した。復帰までは2カ月程度が見込まれており、チームの空気は一変した。さらに、中軸のアンソニー・レンドンも左すねに自打球が当たった影響で負傷者リスト入りするなど、主力選手の故障が続出し、一気に暗雲が立ちこめてきた。大谷自身も、右手中指の爪とマメの状態が悪化した影響で、投手としては6月27日以来、白星から遠ざかる事態となった。

 その結果、エンゼルスはオールスターを挟んで6連敗。再び借金生活に突入したこともあり、米メディアをはじめ周囲は一瞬にして、大谷のトレード話が「再燃」と騒ぎ始めた。

【次ページ】 ESPNアンケートという“全米世論”

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