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「(日本の選手は)ちょっと気負い過ぎ」ダルビッシュ有36歳が現在のWBC侍ジャパンに感じた“懸念”とは? チーム合流直前に本人に聞いた話

posted2023/02/09 17:00

 
「(日本の選手は)ちょっと気負い過ぎ」ダルビッシュ有36歳が現在のWBC侍ジャパンに感じた“懸念”とは? チーム合流直前に本人に聞いた話<Number Web> photograph by Getty Images

栗山監督の信頼も厚く、侍ジャパンでは精神的支柱としてもチームを支えるダルビッシュ有

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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WBCで世界一を目指す侍ジャパンの中心として期待されるダルビッシュ有(36歳)。宮崎強化合宿からのチーム合流を明かしているダルビッシュに、調整中のアメリカで話を聞いた。

◆◆◆

 ダルビッシュ有が日本へ帰ってくる。メジャーリーガーとしては、ただひとりの侍ジャパン・宮崎強化合宿への参加。嬉しいことに初日からの合流を明言している。

 WBCに参加するメジャーリーガーで所属チームのスプリングトレーニング参加を免除されたのは、おそらくダルビッシュひとりだろう。彼以外はどの国の選手であろうと、スプリングトレーニングに参加した後、WBC管轄下となる3月初旬をめどに代表チームに合流するスケジュールになっている。パドレスがダルビッシュだけに与えた特権。ボブ・メルビン監督はサンディエゴで行われたファンフェスタで臆せずに語った。

指揮官の信頼「彼は最も心配がいらない選手」

「彼はまもなく日本へ行く。しばらくチームと一緒に過ごせないひとりになる。だが、彼は最も心配がいらない選手だ。すでに時間をかけてしっかりトレーニングができているし、『今から投げろ』と言われれば、4、5イニングは可能だろう。WBCへ向けた調整だけでなく、新しいルールへの対応も進んでいる。ここ(サンディエゴ)にいる間の投球練習でもピッチクロックをつけてのブルペン投球を見た。さまざまな挑戦にしっかり取り組んでいる。日本でもブルペンや試合での登板があるだろう。こちらに戻ってくる時はシーズンへの準備ができているはずだ」

 残してきた実績に加え、日々の取り組み、チームへの忠誠心、責任感、そのすべてに理解を示した指揮官の言葉。ダルビッシュは謝意を表した。

「パドレス球団として、それをOKというところが一番難しい決断だったと思うので、その辺を任せてくれたというか、信頼してくれたところに本当に感謝しています」

 2月17日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で、侍ジャパンの「背番号11」のジャージーに身を包んだダルビッシュの姿が見られることは嬉しい限りだ。ファン、関係者、選手全員がそのときを心待ちにしている。

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