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バレー代表・高橋藍(20歳)が実感する“世界のトップに近づいている”という確信…世界選手権は「結果を残して帰ってきます」 

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高橋藍

高橋藍Ran Takahashi

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posted2022/08/25 11:00

バレー代表・高橋藍(20歳)が実感する“世界のトップに近づいている”という確信…世界選手権は「結果を残して帰ってきます」<Number Web> photograph by FIVB

5位で終えたネーションズリーグの手応えと、まもなく始まる世界選手権への意気込みを語った高橋藍。9月2日に21歳の誕生日を迎える

 チーム全体で見れば、僕が思う(ネーションズリーグの)ベストマッチは(6戦目の)イタリア戦です。フルセットであのイタリアに対して勝つことができたのは大きな自信になりました。

 でも個人的には反省点のほうが圧倒的に多かった。スタメンで出場することができたのは嬉しかったですが、もっとアグレッシブに行けたと思うし、得点を取れるチャンスで取り切れなかった。最後の決勝点が僕のブロックポイントだったので、見て下さった方々からは「すごいね」と言われたのですが、ある意味すごかったのは最後だけ。もっとできた、という思いが強く残る試合でした。

 むしろその前のアルゼンチン戦は、途中出場とはいえずっと課題にしてきた前衛からの攻撃力という点で、手ごたえをつかめた試合でした。世界屈指のブロック力を誇るアルゼンチンに対して、打点や通過点を下げず、うまくブロックを利用して決める。当てるばかりでなく、空いたコースを抜いて決めるなど自分のプレーで流れを変えた手ごたえを得られました。まぎれもなく世界の強豪であるアルゼンチンに対して、自分がやりたいプレーができたというのは大きな自信になり、チームとしてもイタリア戦につながる重要な勝利でした。

ベスト8という結果以上に大きかったこと

 チームとして目標に掲げたベスト8進出を果たし、ランキング上位チームにも勝つことができた。その結果以上に大きいのは、日本代表で戦う選手の意識が確実に変化していることです。

 以前ならば手が届かないと思っていた相手に対しても、日本がすべきバレーをすれば十分戦える。だから自分たちよりもランキングが下のチームに対しては絶対負けられない、勝たなきゃ、が当たり前。「今日は勝てないだろうな」と思って臨むこと自体がほぼなくなり、世界のトップチームにも確実に近づいているという確信が持てるようになった。しかも誰か1人ではなくチーム全員が同じ意識を持って戦えているというのはとても大きなことです。

 では、なぜそう思えるようになったのか。確実に言えるのは、自分たちの強みがわかっているということです。

【次ページ】 相手を崩すサーブ、石川のフェイクセット

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