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「武尊さんみたいに気迫で前に出て…」大学1年生・松谷綺が19歳で狙う“K-1女子”の頂点《特別フォトインタビュー》 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2022/06/24 11:00

「武尊さんみたいに気迫で前に出て…」大学1年生・松谷綺が19歳で狙う“K-1女子”の頂点《特別フォトインタビュー》<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

K-1初の女子大会『K-1 RING OF VENUS』に出場する松谷綺19歳。この春、大学生になったばかりだ

同級生からは「“蹴ってみて”とか言われたり…」

 この自己分析は的確だ。自分の試合映像を何度も何度も見て、そう考えるようになったという。

「YouTubeに上がってる試合の動画を、おじいちゃんとかお父さんが家のテレビでしょっちゅう流してるんですよ。それで“もっとこうしたらいいんじゃないか”って話したりして」

 家族は毎回、試合を見に来てくれる。高校の先生も応援してくれて、そのことで余計に「勉強も頑張らないと」と思うようになった。

「練習もあるんですけど、とにかくテストは頑張ろうって。そのおかげで指定校推薦で大学も決まりました。けっこう頑張ったんです(笑)」

 ちなみに高校の同級生には格闘技をやっていると言うことはなかった。

「でもインスタでつながると分かっちゃうんですよ。学校で“蹴ってみて”とか言われたり。蹴らなかったですけど」

「結局は好きなんですね、格闘技が(笑)」

 今は大学1年生。19歳だが今年から制度としては成人だ。「もう大人なんですよ。だから“JK”がうらやましいなって思います。“若いなぁ”って(笑)」。大学初年度は授業が多い。他のプロ選手とは時間をずらして練習することもある。学年が進み単位を取っていけば「学校に行く時間が減って、もっと練習できるようになると思います」。そういう意味でもこれからの選手。K-1王者になってもゴールではなく、それ以降のほうが成長するかもしれない。

 大学では経営マネジメントを学ぶ学科を選んだ。

「将来、引退しても格闘技に関わる仕事をしたいと思ってるんですけど、そういう面でも役に立つと思って」

 いつやめてもおかしくなかった格闘技だが、どうやらライフワークになりそうだ。

「結局は好きなんですね、格闘技が(笑)。K-1のベルトへのチャンスまでもらって。やめなくてよかったです、本当に」

 執念や根性とはまた違う、しかし紆余曲折を経ての実感がそこにある。偽りのない、19歳の実感だ。優勝できるかどうかは分からない。「プロとして負けたことがないので、負けた時にどんな気持ちになるのかも分からないです」と松谷。だからこそ、この大会以降まで含めて楽しみな存在だ。チャンピオンになって自信をつけても、負けて悔しさを味わっても、彼女はさらに強くなるだろう。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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松谷綺

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