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『鬼滅の刃』人の欲を映し出す鬼が罪と向き合う新しさ。 

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村田諒太

村田諒太Ryota Murata

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posted2021/11/03 07:00

『鬼滅の刃』人の欲を映し出す鬼が罪と向き合う新しさ。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

『鬼滅の刃』吾峠呼世晴著 集英社 全23巻

 大ヒットした「鬼滅の刃」、僕もファンです。コミックは全巻読みましたし、映画「無限列車編」も観ました。

 なぜこんなに多くの人の共感を呼ぶのかと言ったら、ただ鬼殺隊が鬼に勝つだけの物語で終わっていないからだと僕は思っています。

 鬼は人の心にある欲を映し出しています。非道を繰り返す鬼であっても、倒した後の竈門炭治郎は寄り添おうとします。その受容によって消えゆく鬼のなかには自我を取り戻して罪に向き合う者も出てきます。

 キャラクターとしては特に“上弦の参”猗窩座が好きです。炎柱の煉獄杏寿郎を殺してしまったのは今も許してはいませんが。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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