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大谷翔平の“恩師”が監督、マルティネスにマクガフ、オースティン… アメリカ主力のNPB勢を攻略できるか〈侍ジャパン対戦国分析〉 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2021/07/27 20:00

大谷翔平の“恩師”が監督、マルティネスにマクガフ、オースティン… アメリカ主力のNPB勢を攻略できるか〈侍ジャパン対戦国分析〉<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

2018年、大谷翔平のメジャー1年目のエンゼルス監督だったソーシア氏。アメリカ代表監督として指揮を振るう

ディクソン、カーター……二刀流もいる?

 ブランドン・ディクソンはオリックスで先発、救援で活躍。今季は再び先発転向が予定されていたが、新型コロナ禍で来日できずにチームを離れた。しかしアメリカチームに参加し、8年間プレーした日本に再びやってくる。実は2019年のプレミア12では救援投手として活躍し、ベストナインに選ばれている。今はカージナルスのAAA所属だが、コンディションはどんな状態か。

 アンソニー・カーターも2014年、日本ハムでセットアッパーとして投げた。20ホールドを記録したが1年で戦力外になり、今はメキシカンリーグで投げている。

 変わり種はインディアンスAAAのアンソニー・ゴース。もとは駿足外野手で、2015年にはタイガースで規定打席に到達したが、そこから投手に転向。マイナーだが救援で好成績を上げている。二刀流かもしれない。どんな起用になるかが注目だ。

内野手にはMLB球宴2回出場選手や“プロスペクト”も

<野手陣>◎はスイッチヒッター、※は左打ち
<捕手>
 マーク・コロスバリ/25歳 レッズAA
 33試118打29安4本22点0盗 率.246 OPS.804
 ティム・フェデロビッチ/33歳 ドジャースAAA
 25試70打14安3本9点0盗 率.200 OPS.663

 フェデロビッチはドジャース、カブス、レッズなどで控え捕手を務め12本塁打を打ったベテランだ。打撃でも注目される若手捕手のコロスバリをサポートする。

<内野手>
 エディ・アルバレス/31歳 マーリンズAAA◎
 18試60打15安1本5点1盗 率.250 OPS.747
 ニック・アレン/22歳 アスレチックスAAA
 50試204打65安6本31点8盗 率.319 OPS.845
 トッド・フレイジャー/35歳 米独立リーグ
 13試35打3安0本4点0盗 率.086 OPS.314(MLBでの成績)
 トリストン・カサス/21歳 レッドソックスAA※
 46試170打46安6本30点4盗 率.271 OPS.777
<内・外野手>
 パトリック・キブルハン/31歳 パドレスAAA
 5試4打1安0本2点0盗 率.250 OPS.750(MLBでの成績)
 ジェイミー・ウェストブルック/26歳 ブルワーズAAA
 35試126打46安7本28点1盗 率.365 OPS.1029

 トッド・フレイジャーはレッズ、ホワイトソックスなどで1059安打218本塁打。オールスター2回のスター内野手。今は独立リーグでプレーするが、若い頃は5ツールプレイヤーとして鳴らした。

 21歳のトリストン・カサスは2018年レッドソックスのドラフト1巡目、193cm106kgの巨漢で、スラッガーへの成長が期待されるトッププロスペクトだ。

 内外野を守れるユーティリティを2人揃えているのは老練なソーシア監督らしい。

 パトリック・キブルハンはパドレスの40人枠に入っているのでメジャーリーガーだと言える。ジェイミー・ウェストブルックも175cmと小型だが、パワーがあり、トッププロスペクトとして注目される。

【次ページ】 外野の中軸となるのはオースティン

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