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プロゴルファー・成田美寿々が
YouTubeチャンネルを開設した理由。 

text by

林田順子

林田順子Junko Hayashida

PROFILE

photograph byTakuya Sugiyama

posted2020/08/12 11:00

プロゴルファー・成田美寿々がYouTubeチャンネルを開設した理由。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

ドラマがあるからこそゴルフは楽しい。

 ゴルフってミスを重ねるスポーツなんです。風があったり、雨が降ったり、突発的なことがあるからこそドラマが起きて、だからこそゴルフって楽しい。

 そして、私が楽しくプレーしている姿を見て、ファンの方にも楽しくなってもらえたら、本当に嬉しいなと思っています。

 そのためのひとつとなるのがYouTubeです。以前からなんとなく考えてはいたのですが、こういう状況になって、スタートを早めました。

 私、宝塚歌劇団が大好きなのですが、スターさんの普段の様子を見られるチャンネルがあって。ファンにとっては舞台で見た方々が、私生活ではこんなことを喋るんだって、すごく嬉しいんですよ。

 それを見ていたら、私たちもプレーだけじゃなく、裏側も見せていったら、もっと女子ゴルフ界が盛り上がるんじゃないか、ファンの方が喜んでくれるんじゃないかって思ったんです。

かっこいいヒール役になりたいですね。

 私は美人じゃないし、目が細いし、顔にすごくコンプレックスがあって。だから本当にゴルフを頑張らなきゃって思っているんです。若くて可愛い選手たちには負けたくないし、実際、彼女たちに勝ってきていて。“カワイ子ちゃんハンター”って呼ばれています(笑)。

 それでいいと思うんです。可愛らしい黄金世代がいて、その子たちに勝って、私と鈴木愛ちゃんが2大ヒールになる。女子ゴルフ界にそういう構図が生まれたら、もっと面白くなるんじゃないかなと思っていて。私はヒロインにはなれませんから、かっこいいヒール役になりたいですね。

 今、渋野日向子ちゃんが出てきたりして、女子ゴルフの人気がグッと上がってきています。だからこそ、普段の姿を見てもらったり、選手のキャラクターを知ってもらって、新しいファンの方にもコアなファンの方にも女子ゴルフをもっと楽しんでもらえればと思っているんです。そのためにYouTubeから、少しでもいい連鎖が生まれれば嬉しいですね。

成田美寿々

成田 美寿々Misuzu Narita

1992年10月8日、千葉県生まれ。12歳でゴルフを始め、2013年にプロテスト合格。単年登録プロとして出場した2012年の富士通レディースで初優勝。同年、LPGA新人賞を獲得。昨シーズンまでにツアー優勝13回、生涯獲得賞金5億円を突破。2018年にはプレーの強さと内面・外面の美しさを兼ね備えた選手に贈られる「LPGA資生堂 アネッサ ビューティー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。オンワードホールディングス所属。

ナビゲーターの俳優・田辺誠一さんがアスリートの「美学」を10の質問で紐解き、そこから浮かび上がる“人生のヒント”と皆さんの「あした」をつなぎます。スポーツ総合誌「Number」も企画協力。

第120回
成田美寿々(ゴルフ)

8月14日(金) 22:00~22:24

昨年までにツアー13勝、生涯獲得賞金5億円を突破したプロゴルファー・成田美寿々選手。第一線で活躍する一方、彼女が大切にしているのは「美意識」。常に見られていることを意識し、立ち居振る舞いや表情にもかっこよさや女性らしさが表れるよう気をつけているそうです。番組内での美しい姿勢にも注目です! そんな成田選手の美意識の原点は、宝塚歌劇団。初めて観た時に衝撃を受け、俳優たちの輝きの裏にある努力を知ってさらに心酔。一押しのタカラジェンヌや秘密の宝塚グッズもご紹介します。

第121回
岡部将和(ドリブルデザイナー)

8月21日(金) 22:00~22:24

ドリブルデザイナー・岡部将和さんは、サッカーのドリブルに関する様々なテクニックを個人に合う形にデザインし、理論的に伝えるドリブル専門の指導者として活動しています。SNSを中心に独自のメソッドを伝えながら、一流選手をさらに輝かせるアドバイス、子供たちへのコーチングも行なう話題の存在です。彼は「逆算で物事を考える」ことの大切さを説きます。大切なのは、夢の先。「幸せの逆算」を用いて子供の指導にあたる岡部さんにも密着し、さらなる美学を紐解きます。

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