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2020年春は「おうちで工藤塾」。
ホークス版オウンドメディアの変遷。

posted2020/04/04 08:00

 
2020年春は「おうちで工藤塾」。ホークス版オウンドメディアの変遷。<Number Web> photograph by Koutaro Tajiri

キャンプを中継する球団オフィシャルレポーターの加藤和子さん。今季で14年目のベテランだ。

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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Koutaro Tajiri

 ホークスが3月27日に、新たなプロジェクトを立ち上げた。その名も『おうちでサァイコー!』。家庭で楽しめるさまざまなコンテンツが順次発信されていくことになっている。

 その第1回は、工藤公康監督が監修し、現役選手が実演(第1回は和田毅。今後も配信予定あり)、それをホークスOBが解説して、室内で簡単にできるトレーニング方法を紹介する「おうちで工藤塾」だ。

「野球をやりたくても家の中にいないといけない子供たちも多い。その中で何ができるのかなかなかアイデアが浮かばないこともあります。私自身が子供の頃にやっていたり、これはいいなと感じていたりするものを厳選して伝えていければと思っています」(工藤監督)

 こちらはホークス公式YouTubeで公開されている。

球団が自ら発信するのが当たり前の時代。

 今は、各球団がオウンドメディアを保有するのが当たり前の時代になった。

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、活動を休止する球団も多くなった。ファイターズもYouTubeチャンネルで『寺小屋ファイターズ』と称し、栗山英樹監督が先生役となり子供ファン向けの動画を配信。

 マスコットが人気の2球団は『つばくろうきゃめら2020』(スワローズ)、『マスコットチャンネル』(ドラゴンズ)を展開。NPBも各球団の公式チャンネルを通じて「みんなとキャッチボールプロジェクト」と題した動画を流している。また、インスタグラムを通じての動画配信も各球団積極的だ。

 このようにSNSも活用しながら球団自らが情報発信元になり、動画も写真も記事も、ファンへダイレクトに届けている。当初は試合にまつわる公示やスタメン、速報ならびにグッズやチケット情報あたりがメインだったが、徐々に「情報」のみならずファンサービスにも力を入れるようになった。

 選手の練習風景や試合前の円陣、勝利のハイタッチといった一般メディアではなかなか触れられない様子、さらには練習の合間などにくつろいでいる雰囲気や食事中の風景などプライベートな表情を届けるコンテンツが最近ではかなり増えている。

【次ページ】 時代の変化をつくづく感じる。

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