酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
選手・野村克也の偉大過ぎる記録。
出場数2位の打てる捕手&走塁上手。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKatsuro Okazawa/AFLO
posted2020/02/13 11:50
南海ホークス時代の野村克也氏。NPB史に残るスーパープレーヤーだった。
「スイングは本当にすごい」との声も。
ただ、筆者にはそうした「経営の師」みたいになった野村克也には、そこまで興味はない。
解説者になって「ノムラスコープ」で新境地を開いたといわれたが、新聞に「男の股間をピコピコさせるとは何事か!」という投書が載ったのが面白いと思ったくらいで、理屈っぽい解説は個人的には合わなかった。
引退してから40年もたっているから、野村克也の「選手としての凄さ、偉大さ」は、すっかり霞の向こうにぼやけてしまっている。しかし子供のころからのファンとしては、その部分を強調したい。
野村の教え子の柏原純一は「監督のバットスイングは本当にすごい。ブンッとものすごい音がした」と言っていた。そういうエピソードをもっと聞きたい。
私にとっての野村克也は、人来ぬ大阪球場で、狙いすましたホームランを放っていた「職人」なのだ。