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J2サンガ新スタジアムに突撃取材!
臨場感抜群、明智光秀も学べる? 

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茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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photograph bySatoshi Shigeno

posted2020/02/10 19:00

J2サンガ新スタジアムに突撃取材!臨場感抜群、明智光秀も学べる?<Number Web> photograph by Satoshi Shigeno

京都の盛り上がりを予感させる「サンガスタジアム by KYOCERA」。今季はどんな熱戦が繰り広げられるか。

駅の目の前に、もうスタジアム。

 メンタル的な意味で震えが止まらない十数分後、京都駅着。きっちり晴れているのでひと安心。ここから山陰本線に乗り換える。サンガスタジアム完成を祝うのぼりを眺めつつ、山陰本線のホームへ。特急を除くと15分くらいに1本の間隔で出発するようだ。筆者が乗った各駅停車は4両編成で、ある程度混んでいる。次の電車を待てば8両編成だったらしいが、ぎゅうぎゅう詰めではなくまあ我慢できるレベルだった。

 京都駅から出発し、太秦、嵐山駅のトロッコ列車など「京都に来たなあ」という風景を横目にトンネルを抜けて約25分。亀岡駅に着く直前からスタジアムの様子が見え始める。数多くの人が並んでいる光景に車内から「なんやこれ! すごいなあ」との声も上がっていた。

 多くの人でにぎわう亀岡駅から徒歩3分でスタジアム着。というか目の前がスタジアムなので、抜群のアクセスである。サガン鳥栖の駅前不動産スタジアムと同じくらい……なのだ。

 そのスタジアムの北側にそびえる山は米原以上の雪化粧。やっぱり寒いっ!

名物・鯖寿司を食べていると……。

 キックオフまで1時間半ある。ボーっとしていては何の情報も得られないので、スタジアム周辺を歩いてみた。すると「お食事広場」という場所がある。うどん屋さん&カレー屋さんに加えて、イベント広場の「京都食べ尽くしフェス」など、地元の特産品売り場もあった。

 そこで550円で売ってたのが、焼き鯖寿司。スタジアムでこんな京名物を食べられるとは! と思いつつ、用意されたテーブルで食す。おいしい。両サポーターが入り乱れておのおの食事を楽しんでいた様子は、なんというか、高速道路のサービスエリア感があった。

 お食事広場を出てもう少し歩いてみよう。ボルダリングジムも併設されているって書いてあったな……と思っていたら。

「麒麟がくる 京都大河ドラマ館」

 え、ちょっと待って。頭がついていけない。なんでスタジアムに明智光秀。

 聞けばこの土地、明智光秀にゆかりある場所とのこと。そう言えば駅前でもかなり光秀アピールしていた。スタジアムをくまなく見ると決意したので、有料だけど入ってみた。

 中は入ってみてのお楽しみにしておくが、1つ興味深かったのは市街地の航空地図。サンガスタジアムから線路を挟んで向かい側の山に丹波亀山城があったという。

 ここは光秀の居城で、本能寺の変の時はここから出発したのだそう。義務教育を終えた者として、さすがに本能寺の変は知っていたが、この付近から出発していただなんて。大河ドラマを見る目がちょっと変わりそうである。

 なおこのイベントの開催期間は2021年1月11日まで。つまり今シーズン見ておかないと、光秀(と戦国時代)に思いをはせられない。サッカー見に行くついでに、各ホームタウンにあるお城も見学するような歴史好きなら来るべき場所かも。

 そんなことを考えながらフラフラ時間を潰していたら、キックオフ10分前。スタジアムでサッカーを見る&撮るという本分を忘れかけそうになっていた。急いでスタジアム内に戻ると、両チームがまさに入場したところだった。

【次ページ】 パナスタに近い響き、両監督も絶賛。

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京都サンガF.C.

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