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ブンデス1部に初昇格のウニオン。
「鉄の連帯」と「無償の愛」の魅力。 

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島崎英純

島崎英純Hidezumi Shimazaki

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photograph byGetty Images

posted2019/09/14 11:00

ブンデス1部に初昇格のウニオン。「鉄の連帯」と「無償の愛」の魅力。<Number Web> photograph by Getty Images

「鉄の連帯」を見せるウニオンのサポーターたち。

「サッカーの神様!」と叫ぶ。

 アルバイト氏は選手のフルネームをコールして、それに呼応したサポーターが「Fussballgott!(フースバルゴット)」と叫ぶんです。フースバルゴットとはサッカーの神様の意。我らを代表する選手たちは皆、サッカーという競技に見出された神様。サポーターは、彼らに、その親愛の情を一心に注ぐのです。

 彼らは味方にブーイングをしません。ライプツィヒに0-4で完敗した後も、ウニオン・サポーターの大半がスタンドに残っていました。責任を感じてうなだれる選手たちに向けて、サポーターが一斉に拍手してその労をねぎらいます。そのスタンディングオベーションは選手たちがロッカーへ引き上げるまでの約15分間、鳴り止むことはありませんでした。

大迫や長谷部とも9月中に対戦。

 そんなウニオンは第2節のアウェー・アウクスブルク戦をドローで終えて立て直し、8月31日の第3節では優勝候補のボルシア・ドルトムントに3-1で快勝して1部での初勝利をマーク。まさに風雲昇り龍の勢いで、「Die Eisernen」(ウニオンの愛称)がブンデスリーガを席巻しようとしています。

 異端にして崇高。プライドと慈愛が共存するウニオン・ベルリン。大迫勇也が所属するヴェルダー・ブレーメンは9月14日、そして長谷部誠と鎌田大地が所属するアイントラハト・フランクフルトは9月27日に、彼らのホーム、「アルテン・フェルステライ」に赴きます。

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ウニオン・ベルリン

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