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前田健太、プレーオフ前の恒例行事。
リリーフ転向を支える圧倒的な数字。 

text by

ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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posted2019/09/08 09:00

前田健太、プレーオフ前の恒例行事。リリーフ転向を支える圧倒的な数字。<Number Web> photograph by AFLO

前田健太のリリーフとしての成績は相当高い。プレーオフでストッパーを務める可能性もあるだろう。

どのチームも、プレーオフは総動員体制。

 ドジャースがこの早い段階でプレーオフの「勝利の方程式」を定めるのは異例なのだが、
プレーオフにおける先発投手の救援起用そのものは、どのチームも必然的に行うことである。

 たとえばア・リーグ東地区の優勝が確実視されているヤンキースなら、プレーオフでは田中将大、ドミンゴ・ジャーマン、左腕ジェームズ・パクストンが先発投手陣の中心となり、ベテラン左腕のJ.A.ハップや、「オープナー」として起用されているチャド・グリーンの役割が重要になる。

 同西地区の3連覇が確実視されているアストロズなら、9月1日のブルージェイズ戦で自身3度目のノーヒッターを達成したジャスティン・バーランダーや前出のコール、今夏の補強で加入したザック・グリンキーが先発投手陣の中心なので、プレーオフでは同じく今夏加入のアーロン・サンチェスやブラッド・ピーコック(ともに現在は負傷者リスト入り中)の役割が重要になってくる。

西地区7連覇は通過点、世界一へ。

 ドジャースは前田の他にも、若手左腕フリオ・ウリアスや負傷者リストから復帰したばかりのロス・ストリプリングと言った先発も救援も両方できる投手がおり、先発4本柱の誰かが怪我しようが、早期降板しようが、どうにでも対処できる戦力の厚みがある。

 ドジャースはすでに、プレーオフに向けての準備を始めた。

 彼らにとってはナ・リーグ西地区7連覇など、単なる通過点に過ぎず、そのレーダーに捉えているのはナ・リーグ3連覇、そして1988年以来のワールド制覇のみである。

 ケンタ・マエダ=前田健太はメジャー移籍以来、彼自身が積み上げてきた確かな実績により、その偉業を達成するための複雑で繊細なパズルの重要な1ピースになっている――。

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前田健太
ロサンゼルス・ドジャース

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