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高野連の球数制限「再考」は進歩だ。
有識者会議に呼んで欲しいこの7人! 

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氏原英明

氏原英明Hideaki Ujihara

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photograph byHideki Sugiyama

posted2019/02/23 17:00

高野連の球数制限「再考」は進歩だ。有識者会議に呼んで欲しいこの7人!<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

投球数の問題はここ近年で大きくクローズアップされている。それをどう建設的なものに発展させていくか。それが今問われている。

日本高野連も変革の時期だと。

 過去に高野連は「特待生問題」の際にも有識者会議を開いている。その際、外部の意見を聞き入れたことで、世間とのギャップを埋められたと記憶している。

 かつてなら、新潟県高野連の発表にもっと厳しい措置を取っていただろう。「新潟県の高校は甲子園に来なくていい」と除名も辞さない姿勢をとることもあり得た。

 それをしなかったのは、日本高野連も変革の時期だと感じ、外からの意見を欲しているからにほかならない。特に現体制の八田英二会長や竹中雅彦事務局長からは、その姿勢が見て取れる。

 そんな2人がいるうちに、大きな一歩を踏み出してもらいたいというのが、筆者の考えだ。

 有識者会議のメンバーは、現在のところ決まっていないという。これから変革期を迎えようとしているからこその人材をセレクトしていくべきではないか。

野球界の未来を考えている人物。

 そこで僭越ながら数人の適任者を考えてみた。プロ・アマ両方を取材している筆者としての私見だが、下記に挙げるのは近年の活動実績から野球界の未来を案じている人物だ。なお、高校や大学の現職の監督は多忙であることを考慮し、あえて外している。

<整形外科などの専門家>

・古島弘三氏  

慶友整形外科病院スポーツ医学センター長。プロ野球選手から小学生までの治療を行っており、トミー・ジョン手術の執刀医でもある。数多くの選手を治療してきた中で、アマチュア野球における風土とひじの障害の関連性を指摘して野球界全体に警鐘を鳴らしている。

・勝亦陽一氏  

東京農業大学准教授。子どもの発育、発達についての研究や、野球の能力につながる環境要因などを細かく調査・発表している。高校野球の指導も10年以上のキャリアを持ち、その経験を生かして投球障害のリスク要因についても研究している。一方で、野球の普及活動などにも力を入れており、シーズン中、オフ通じて母校の早稲田大学で「野球あそび」のイベントを行っている。

【次ページ】 アマ・プロ関係者からは5人。

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