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松山英樹の誤球騒動と895万円。
それでも当事者と後輩が得たもの。 

text by

桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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photograph byYoichi Katsuragawa

posted2018/11/23 09:00

松山英樹の誤球騒動と895万円。それでも当事者と後輩が得たもの。<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

松山英樹(右)とは大学時代の先輩・後輩の関係に当たる比嘉一貴。

若手にとって松山は大きな存在。

 ダンロップフェニックスで比嘉は松山と大会の最終成績で、食事代をかけていたそうだ。最終日に66をマークして29位で終え、先輩が44位だったことを知ると、ニヤリとした。

「“言い出しっぺ”はあっちですから。僕は悪くないです! (約束を)覚えてますか? って言える雰囲気か分からないですけど(笑)」と屈託ない。

 そうは言っても、反省もある。「僕の中ではトップ10が続いていたので、それを目指していた。しかも松山さん、PGAツアー選手がいる中でのトップ10は他の試合とは違う価値があると思う」という目標を達成できなかった。

 75をたたいた大会2日目、実は体調を崩し38度の熱を出していた。インフルエンザではなかったものの、急きょ出向いた病院で医師にプレー続行を止められた。それでも無理をして週末に巻き返した。

「体調管理がまだまだできていない、ってことです」と厳しく自分を戒める。きっと先輩にもそう言われるだろう。

 松山がいま、日本でプレーする機会は年に数えるほどしかない。どれだけ調子を落とし、世間の目が厳しくなろうとも、ロープ内の若手にとってはいまだ、世界との距離感を知る絶好のツールなのある。

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