「ユタカさんは人間的に素晴らしい」

　また、自身が騎乗する馬はもちろんのこと、相手となる馬や騎手の研究にも余念がない。普段から時間があればレースビデオを見ていると語る。

「僕が厩務員時代に出会ったオルター・ドミンガスというジョッキーは、成績だけでなく人柄も素晴らしい人でした。プレッシャーから1度は大きな挫折を経験しながらも、復活してリーディングとなった事もある人で、僕も彼のような人間になりたいと考えています」

　1人のジョッキーの名前を挙げた彼は、さらに続けて日本人ジョッキーの名も挙げた。

「日本ではユタカ・タケさんが皆に尊敬されているのがよく分かります。彼も技術だけでなく、人間的に素晴らしいので、尊敬するジョッキーの1人です」

　そんな尊敬できるジョッキーと戦うべく、日本での通年免許取得を目指す。手綱捌きだけなら、すでに答えは出ている気もするが、果たしてどのような運命が待ち受けているのか。今後もその動向に注目したい。