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国民の心に火をつけるリバプール。
CL制覇を実現できる幾つかの理由。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2018/04/14 11:30

国民の心に火をつけるリバプール。CL制覇を実現できる幾つかの理由。<Number Web> photograph by Getty Images

プレミアで独走するシティを下したリバプール。CLでの強さは伝統となりつつある。

ジェラードは「もう2、3人実力者が」。

 今年1月に加入した新CBビルヒル・ファンダイクは、最終ラインに欠けていた安定感をもたらしている。

 リーダーシップの持ち主が加わった4バックでは、デヤン・ロブレンがトップクラスの姿を取り戻し始めている。また左右両サイドバックではアンドリュー・ロバートソン(24歳)とトレント・アレクサンダー・アーノルド(19歳)の若手が出番を増やしている。

 アーノルドは攻撃参加での貢献が買われているが、3月のマンチェスター・ユナイテッド戦(1-2)とクリスタルパレス戦(2-1)で、失点を招くミスを繰り返した。それでもクロップは、シティ戦でアーノルドをサネと対峙させた。第2レグでは前半30分足らずでイエローをもらったが、勝負がついた81分まで使い続けた。

 ただ若手の積極起用は、長丁場のリーグ戦において選手層が不十分であることも象徴している。第33節を終えて首位シティに17ポイント引き離されている3位が、今季プレミアでの実態だ。若手を育てる立場にあるジェラードも、昨夏の段階で「優勝を狙うにはもう2、3名の実力者が欲しい」と言っていた。

CLが獲れれば来季の戦力補強にも直結。

 無冠でクロップ体制3年目に突入した今季は、前半戦で勝ち点を伸ばせず「進化」の程を疑問視する声もあった。それでもチーム状態は向上し、そこに欧州王者の肩書きを加えられれば、今夏の戦力補強に際してアドバンテージとなる。それを踏まえればCL優勝は大ボーナスではなく、是が非でも達成すべき目標とも考えられる。

 イングランドに住む1人として、今季CLにおけるプレミア最後の旗手が、ベスト4をも突破して決勝の地キエフで勝者となるシナリオが完成するのを祈りたい。

 クラブの垣根を超えて国民の心を揺さぶる魅力を持つリバプールが、さらに自信を深め、スケールを増して来季に臨むとなれば、今季はシティが独走した国内リーグの優勝争いも大いに盛り上がることは請け合いなのだから。

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