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圧倒的な層の厚さが生んだ4連覇。
青山学院大学に入った「スイッチ」。

posted2018/01/05 12:00

 
圧倒的な層の厚さが生んだ4連覇。青山学院大学に入った「スイッチ」。<Number Web> photograph by Kyodo News

盤石の強さを見せた青学大の優位は次回大会以降も続いていきそうだ。

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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 昨年の11月5日、全日本大学駅伝。

 青学大の原晋監督は、アンカーの鈴木塁人(2年)がゴールに帰ってくるのを、駐車場の中で待っていた。神奈川大、東海大の後塵を拝し3位が確実な状況だった。

「デコボコ駅伝ですよ。これは行けると思っていると、次の区間でこける。疲れちゃいますよ。学生たちがもっともっと、去年以上のものを追い求めてくれると思ったんだけどなあ……」

 学生の成長度合いが、監督のイメージ通りではなかったという。

「こうなったら、箱根駅伝は何が何でも勝たないといけないね」

 口調は柔らかかったが、顔は険しかった。おそらく、この時に監督の胸のうちにスイッチが入ったのだろう。

転機になった世田谷246ハーフマラソン。

 一方、箱根駅伝に向けて青学大の選手たちのスイッチもこの時期に入っていた。

 振り返ってみれば、反撃の狼煙は翌週の11月12日に行われた世田谷246ハーフマラソンの時点で上がっていた。

 例年、青学大はこのレースを箱根駅伝への選考レースと位置づけ、全日本大学駅伝を走れなかった選手にとっては重要な意味を持つ大会になる。しかも、青学大だけでなく、東海大、駒大などの有力校も登場し、部内だけでなく学校対抗の意味も少なからずあった。

 そして、このレースでブレイクスルーした選手がいた。

 青学大の林奎介(3年)である。

 林は63分28秒で日本人トップの結果を残し、16人のメンバー入りに大きく前進した。そして1月3日、林は箱根駅伝の最優秀選手賞である「金栗四三(かなぐりしぞう)杯」を獲得する。つまり、世田谷246ハーフに活躍の伏線があったのだ。

【次ページ】 メンバーに入るための激しい「部内競争」。

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青山学院大学
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