詳説日本野球研究BACK NUMBER

10年間でパの6球団が頂点に!?
オリックスが日本一なら大記録に。

posted2014/09/11 10:40

 
10年間でパの6球団が頂点に!?オリックスが日本一なら大記録に。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

8月は4試合に登板し3勝1敗、防御率1.55を記録し、月間MVPに輝いたオリックスの金子千尋。FA権取得で移籍も囁かれるが、チームを日本一まで牽引できるか。

text by

小関順二

小関順二Junji Koseki

PROFILE

photograph by

Hideki Sugiyama

 今年のパ・リーグの1~3位チーム、ソフトバンク、オリックス、日本ハムは、昨年いずれもBクラスに低迷し、反対に4~6位チームは上位に君臨していた。今季最下位に低迷する楽天はリーグ優勝を経ての日本一だったし、5位の西武は2位、4位のロッテは3位にいた。

 前年も似たようなことがあったので、過去3年の順位の移り変わりをまとめてみた(今季成績は9月9日終了時点)。

<左から'12年、'13年、'14年の順位>
ソフトバンク……3位、4位、1位
オリックス……6位、5位、2位
日本ハム……1位、6位、3位
ロッテ……5位、3位、4位
西武……2位、2位、5位
楽天……4位、1位、6位

 今年の順位はまだ確定していないが、3位と4位のゲーム差が8もあるので、AクラスとBクラスが変わる可能性はかなり低い。そうするとたった2年間で、全6球団がAクラスとBクラスを経験することになる。

 対するセ・リーグは、巨人が今季も含めた3年間1位を占め、DeNAは3年間Bクラスに沈みっ放しである。全チームの順位が激しく乱高下するのは力が拮抗し、白熱しているためで、それはすなわち「リーグの面白さ」と言い替えてもいいと思う。

10年間で5球団が日本一に輝いているパ・リーグ。

 さらにパ・リーグで驚かされるのは'04~'13年までの10年間、5球団が日本一に輝いていることだ。'04~'06年はプレーオフ(現クライマックスシリーズ)を勝ち上がった勢いが、同制度を採用していなかったセ・リーグを上回ったと言われたが、'07年以降も状況にそれほど変化はない。過去10年の日本一は以下のようになる(カッコ内は準Vチーム)。

'04年  西武(中日)    ※ペナントレース勝率1位はダイエー
'05年  ロッテ(阪神)   ※ペナントレース勝率1位はソフトバンク
'06年  日本ハム(中日)
'07年  中日(日本ハム)  ※この年からセ・リーグでもプレーオフを導入
'08年  西武(巨人)
'09年  巨人(日本ハム)
'10年  ロッテ(中日)   ※ペナントレースは1位ソフトバンク、2位西武、3位ロッテ
'11年  ソフトバンク(中日)
'12年  巨人(日本ハム)
'13年  楽天(巨人)

【次ページ】 金田、王、イチローに並ぶアンタッチャブルレコードに?

1 2 3 NEXT
#オリックス・バファローズ
#金子千尋

プロ野球の前後の記事

ページトップ