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サイ・ヤング賞トリオで世界一を目指すタイガース。
~プライス電撃移籍で活性化を~ 

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四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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posted2014/08/26 10:00

サイ・ヤング賞トリオで世界一を目指すタイガース。~プライス電撃移籍で活性化を~<Number Web> photograph by Getty Images

 メジャーのペナント争いで節目と言われるトレード期限の7月31日、ア・リーグ中地区首位を争うタイガースが、2012年にサイ・ヤング賞に輝いたレイズのデビッド・プライスを獲得した。同日午後4時(米東部時間)の期限直前まで交渉は続き、最終的にマリナーズを含めた三角トレードが成立。4年連続地区優勝を狙う強豪に、'11年のバーランダー、'13年のシャーザーにプライスを加えた「サイ・ヤング賞トリオ」が誕生した。

 今回の「目玉」とされていたプライスの移籍先候補としては、直前までカージナルス、マリナーズなどが挙げられており、タイガースは大穴的存在だった。その一方で、デーブ・ドンブロウスキーGMは、虎視眈々と狙いを定めていた。先発の一角で期待の若手左腕のスマイリー、不動の1番・ジャクソンを放出しても、プライス獲得に固執した。

「ワールドシリーズを勝つために、我々にとって最善の選択は何か。現時点で彼を先発ローテーションに加えることが、ベストの選択だと考えた」

新聞広告でレイズに別れを告げたプライスとの「新章」。

 現状の戦力でも、地区優勝できる可能性は高い。だが、'12年にはリーグ優勝を果たしながら、ワールドシリーズでジャイアンツに4連敗。プレーオフに進出するだけでなく、1984年以来、30年ぶりとなる世界一のためにも、チーム内を活性化させることを最優先させた。

 というのも、残り2カ月間とはいえ、大物選手の加入は、公式戦で白星を重ねること以上の付加価値を生む。チーム首脳陣が世界一への「本気度」を示すことは、ベンチ全体のモチベーションにもつながる。就任1年目のオースマス監督は、「こういうことは、チームにとってエネルギーを注射したようなものだ」と、「プライス効果」に期待を寄せる。

 プロ入り以来、6年間プレーしたレイズを離れることになったプライスも、気持ちの切り替えは早かった。移籍後、地元紙「タンパベイ・タイムズ」に全面広告を掲載。ファンや同僚、関係者に対し、感謝と惜別のメッセージを送った。

「とても寂しい。だが、我々にとっての新章は始まったんだ」

 インパクト十分の補強を終え、大詰めの戦いに臨むタイガース。創設120年にして迎える「新章」は、世界一でスタートするかもしれない。

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