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武豊が無敗の愛馬に望む、
もう一枚の隠しギア。
~トーセンスターダムは化けるか?~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2014/03/02 08:10

武豊が無敗の愛馬に望む、もう一枚の隠しギア。~トーセンスターダムは化けるか?~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

 きさらぎ賞(2月9日、京都芝1800m、G3)は、2014年のクラシックにつながる注目の無敗馬の激突となった。

 ともに2戦2勝ながら、ぶっちぎって勝ち進んできたバンドワゴンが1番人気に推され、接戦を続けてモノにしてきたトーセンスターダムは少し水を開けられた2番人気。大方は、バンドワゴンが競り合いに持ち込まれることなく逃げ切ると予想していた。

 しかし結果はトーセンスターダムの優勝。逃げたバンドワゴンをゴール寸前で僅かにアタマ差だけ捕らえての差し切りだった。新馬戦がクビ、京都2歳Sがアタマ、そして今回もアタマ。3連勝のすべてが2着馬と同タイムというのも珍しい記録である。

 鞍上が武豊騎手だけに、間合いを計って差し切っているのかもしれないと思ったが、このきさらぎ賞はそうではなかったらしい。

突き抜けると確信したが結局はギリギリの勝利だった。

「4コーナーの手応えが抜群で、今日は突き抜けてしまうと確信していました。ところが相手(バンドワゴン)が想像以上にしぶとくて、結局はギリギリ。それでも勝つところがこの馬の才能ですが、クラシックを勝ち抜いて行くためには、隠しているはずのもう一枚のギアを発掘する必要があります」

 ダービー6勝目を狙う武豊騎手だけに、ジャッジは甘くない。初めてダービーを勝ったスペシャルウィークに対しては、デビュー直前の追い切りに騎乗した直後、「きっとこんな馬がダービーを勝つんだと思います」と大胆な予言をしてくれたものだが、以来そうしたサービスコメントは聞けなくなった。その高みの景色を見た人だけが知る難しさゆえと、勝手に解釈しているのだが。

 雪に祟られて春の気配が遠く感じられるが、クラシックの勢力図は見えてきている。

 きさらぎ賞組のほかには、4戦3勝のトゥザワールド、朝日杯FSの覇者アジアエクスプレス、堅実なイスラボニータ、地方の星プレイアンドリアル(軽度の故障も、ダービーは間に合うと伝えられている)が主役級だ。まだ全国区ではないが、ロサギガンティアにも注目。一瞬で抜け出す脚の速さが絶品で、必ず頭角を現してくる逸材と見込む。

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