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粗雑に見えた石川遼の
プレーに潜む真の「狙い」。
~日本ツアー未勝利の裏側を読む~ 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

PROFILE

photograph byTaku Miyamoto

posted2012/02/11 08:00

4年連続マスターズ出場を目指す石川。次戦はノーザントラスト・オープン(2月16日~)

4年連続マスターズ出場を目指す石川。次戦はノーザントラスト・オープン(2月16日~)

 石川遼が今年4月のマスターズに出場するためには、大きな壁がある。それは開催前週までに、世界ランキング50位以内に入ることである。

 すでにアマチュアの松山英樹が昨年のアジア・アマチュアを連覇して出場資格を得た。

 一方の石川は、昨年末からボーダーラインであるランク50位前後をゆらゆらと彷徨いながら新しい年を迎えた。

 石川が昨年の日本ツアーで未勝利に終わった理由のひとつとして、ラフ(粗雑)なプレーが目立ったことがあげられる。端から見ると、それがゆえに自分から崩れてしまう大会が、いくつかあったように思える。事実、5月から6月にかけてのダイヤモンドカップや日本ツアー選手権では初日から大きく崩れて予選落ちを喫した。 だが、彼はその頃、こんなことを言っている。

「(米ツアー、特に世界のメジャーでは)ここは攻めなければいけないと頭だけで解っていてもダメなんです。攻めるということが体にしっかりと伝わっていないと攻め切れないんですよ。ほかの選手を観ていると、攻めていないと思えても体の中では攻めているんですね。僕に足りないのはその部分だと思う。たとえ残り2日間で首位と10打差あっても諦めていない。狙う勇気と、いざというときに、それができる技術を僕はもっと身につけたい」

練習量にこだわった昨年1年間の成果がようやく出始めた。

 一見、“粗雑”に映ったのは、無理して攻めなくていい状況でも、米ツアーを仮想して攻めるゴルフ、狙う勇気を貫き通したからだったのだろう。その試合で勝つだけなら確率の高い別の選択肢があったにもかかわらずそれを選ばなかった。

 今シーズン2戦目となった1月末の米ツアー、ファーマーズ・インシュアランス・オープンで、石川は久しぶりにいいプレーを見せてくれた。

 初日から69、69、69。最終日こそ72とスコアを落としたものの、通算9アンダーの13位は及第点といえよう。

 これで、世界ランクも50位となった。

「成績がどんどん先に行っていて、それにあった練習量を本当にこなしているのか」と、自分自身に問いかけて練習を貫き通した昨年1年間の成果がようやく出始めた。

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