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経済危機の荒波のなか、
“変化”の'12年シーズン。
~今宮純が語るF1地上波中継撤退~ 

text by

今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2012/02/09 06:01

経済危機の荒波のなか、“変化”の'12年シーズン。~今宮純が語るF1地上波中継撤退~<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

 2月7日、いよいよ今シーズン最初の合同テストが始まった。メルセデスAMGと新興2チームは次回以降にシェイクダウンテストを予定している。今季は開幕前に計3回しか合同テストがなく、昨年の15日間より4日少ない。本番までの走り込み量がそのぶん制限され、ニューマシンの信頼性の確認やセットアップなど、チームもドライバーもテスト効率を高めなければならない。

 一斉に開幕に向けて走り出したF1界だが、その一方でさまざまな“変化”が起きている。まず国内では'87年から25シーズン、422戦を衛星中継してきたフジテレビが新たな放送体制を発表した。CSでの全戦生中継(金曜フリー走行から決勝まで)は従来のまま、BSでの同日決勝中継をオンエアし、地上波はニュース以外なくなるというものだ。

 プロ野球やJリーグなど他のスポーツでも地上波中継が少なくなりつつあるなか、フジのF1は国内唯一の「モータースポーツ長寿番組」だった。'87年、最初のブラジルGPからコメンタリースタッフとして関わってきた自分としては非常に残念である。ただ、ポジティブに受け止めるとすれば、これまでの地上波放送よりも早い時間帯に、少ないCM編集カットで視聴可能になることだろう。

英国やスペインでも撤退が相次ぐ地上波中継。

 このような変化は今年、世界各国で起きている。英国ではBBCが地上波の全戦中継を10戦のみに縮小、有料チャンネルだけが全戦カバーすることになった。スペインの放送局も全面撤退し、別の局との交渉が続いている。

 スペインではバルセロナでスペインGP、バレンシアでヨーロッパGPと、F・アロンソ人気によって年2戦が開催されてきたが、ここへきて国内の経済危機もからみ年1戦への縮小化の動きが騒がれている。

 また、ベルギーGPとフランスGPを交互に開催する案が具体化していて、'08年まで行なわれていたマニクールではなく、プロヴァンス地方のポールリカールでの約20年ぶりの復活開催にフランス政府が乗り出してきた。全20戦中ヨーロッパラウンドはわずか8戦となった今年、欧州GP開催国は“防衛”に努めている。

 国際的にさまざまな動きはあるが、史上初「6チャンピオンズ&10ウィナーズ」による競演が1カ月後にスタートする。

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