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ナビスコ杯優勝の“副賞”は、
隠れた世界への挑戦権。
~スルガ銀行チャンピオンシップ~ 

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浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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posted2011/10/28 06:00

ナビスコ杯優勝の“副賞”は、隠れた世界への挑戦権。~スルガ銀行チャンピオンシップ~<Number Web> photograph by AFLO

今年の覇者はジュビロ磐田。以前にはブラジルのインテルナシオナルなども来日している

 クラブ・ワールドカップ(以下、CWC)が創設されて以降、日本でのAFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL)の注目度は、飛躍的に高まった。言うまでもなく、アジアのクラブ王者に世界へと通じる道が開かれたからだ。

 日本からは現在、J1の上位3クラブと天皇杯優勝クラブが、翌年のACLに出場できる。J1、あるいは天皇杯からACL、そしてCWCへと続く道筋は、もはや広く知られるところである。

 だが、世界へと道がつながっているのは、J1と天皇杯に限らない。4年前からはナビスコカップの優勝クラブにも、翌年のスルガ銀行チャンピオンシップへの出場権が与えられるようになった。

 正直なところ、CWCに比べ、権威も知名度もずいぶんと劣る。それでも、ナビスコカップ王者と、コパ・スダメリカーナ(コパ・リベルタドーレスと並ぶ南米2大カップ戦のひとつ)の優勝クラブが対戦する一戦は、南米では思いのほか注目を集める。今夏、偶然にも時を同じくして当地を訪れ、そのことを実感した。

南米では、ナビスコカップ王者に注がれる視線は驚くほど熱い。

 8月3日の試合当日はコロンビアにいたのだが、磐田対インデペンディエンテ(アルゼンチン)の試合は、もちろんテレビで生中継。また、試合前の数日は静岡から練習の様子などが伝えられていたほか、大分やFC東京が出場した、過去の試合も繰り返し放送されていた。

 磐田が勝利した後には、顔なじみの現地記者から「おめでとう」と、祝福まで受けた。何の話かと、こちらのほうが一瞬、キョトンとしてしまったくらいだ。

 10月29日に行なわれる今年のナビスコカップ決勝は、浦和と鹿島との間で争われる。まだ天皇杯を残しているとはいえ、どちらもJ1でのACL出場権獲得は絶望的な状況。となれば、ここは世界(厳密には南米限定だが)への別ルートを切り開くチャンスでもある。

 残念ながら、毎年地元で行なわれているにもかかわらず、日本での注目度はお世辞にも高いとは言えない、スルガ銀行チャンピオンシップ。だが、地球の裏側に回れば、ナビスコカップ王者に注がれる視線は驚くほど熱い。

 優勝クラブは、その名をサッカーの本場にアピールする絶好の機会を得る。ナビスコカップの“副賞”は、我々が思う以上に値打ちものなのである。

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