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“つぶやき”の波紋が示す、
自由な発言の難しさ。
~カカのツイッター騒動~ 

text by

豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

PROFILE

photograph byMutsu Kawamori

posted2010/03/15 06:00

饒舌に“つぶやく”カカだが、プレーが本来のレベルに達していないことをジダンも指摘

饒舌に“つぶやく”カカだが、プレーが本来のレベルに達していないことをジダンも指摘

 先日、レアル・マドリーのカカがソーシャルサイト「Twitter(ツイッター)」上で、あるブラジル人選手のプレーを批判した。

 カカのお気に召さなかったのはサントス所属のネイマール。彼はカカの古巣サンパウロ相手に、ダンスのようなフェイントを入れてPKを蹴るという、GKをバカにしたようなプレーを見せた。

「こんなプレーをするのはブラジル人だけだ!」

 よほど腹がたったのか、カカはそう“つぶやいて”いる。

 カカは「RealKaka」というホームを持ち人気を誇っているが、ピッチ上でなかなか本来のプレーができない彼に対し、ネット上には「Menos twitter e mais trabalhar!(ツイッターよりも練習しろ!)」なんて書き込みもある。

W杯予選の“神の手”問題をTwitterで謝罪したアンリ。

 ツイッターやフェイスブックなどのコミュニケーションツールは、米国のスポーツ選手の間ではもうすでにお馴染みだが、今では欧州のプロサッカー選手の間にも広まりつつある。

 バルセロナのティエリー・アンリは、昨年のワールドカップ予選プレーオフ、アイルランド戦でのハンド問題後、初めての謝罪をツイッター上で行なった。

 サンダーランドのダレン・ベントはスパイクにツイッターのロゴを刺繍するほどの熱の入れようだ。

 英高級紙「ガーディアン」は“選手の言葉を伝達するのは従来のメディアから、ツイッターなど新たなものに移行していく”と予想している。

マンUは選手個人のネット上での情報発信に規制を。

 だが、そんな流れに待ったをかける動きもある。

 昨年ハル・シティのジョジー・アルティドールが、試合に遅刻したことをツイッター上で謝罪。それを見たブラウン監督は激怒し「あんな風に謝るものじゃない!」と罰金を科す一件があった。

 厳格なサー・アレックス・ファーガソン監督率いるマンチェスター・Uは先月「所属選手はツイッターもフェイスブックもやっていない」との声明を発表。ライアン・ギグスやウェイン・ルーニーらのアカウントを強制削除したそうだ。

 世間に自由に意見を発信したい選手と、安易に発言することを規制したいクラブ。進化していく時代の中、両者は今後どう折り合いをつけていくのだろうか。

■関連リンク► Number WebもTwitterを使っています。

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