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タイトル戦敗北の岡見に
必要不可欠なプラスα。
~UFC日本大会で再起なるか?~ 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph bySusumu Nagao

posted2011/09/19 08:00

タイトル戦敗北の岡見に必要不可欠なプラスα。~UFC日本大会で再起なるか?~<Number Web> photograph by Susumu Nagao

 日本の切り札が敗れた。

『UFC134』(8月27日・ブラジル)で、岡見勇信がアンデウソン・シウバに挑んだUFC世界ミドル級タイトルマッチ。1R中盤までは互角の攻防を繰り広げたが、ラウンド終了間際にアンデウソンに左ハイキックをヒットされると、試合の流れは完全に王者ペースに。

 2Rになると体を揺らしながら相手を追い詰めていくアンデウソン独特の動きに、岡見は完全に呑まれていた。その後二度もダウンを奪われたあと、パウンドを打ち込まれジ・エンド。受けたダメージも大きく、試合後は病院へ直行した。

 過去UFCで10勝2敗と日本人選手の中では断トツの戦績を残す岡見でも、未だUFCでは負けを知らないアンデウソンの牙城を崩すことはできなかった。

「これから先、少なくとも5~10年はタイトルに絡む日本人選手が出てこないのでは」という厳しい声もある中、岡見は前向きに今回の敗北を捉えている。

「この経験を無駄にせずに、必ずプラスにしてまた頂点を目指したい」

来年のUFC日本大会(さいたまスーパーアリーナ)出場は決定的?

 すでに岡見は外国人選手にパワー負けしない肉体の強さを持ち合わせている。長い手足を利したタックルと打撃の破壊力は折り紙付き。だとしたら、課題は戦術面の強化になってくるのではないか。

 これまでは自己のパフォーマンス向上を最優先していたため、戦術面を細かく練ることはほとんどしていない。策に溺れることにリスクを感じているのかもしれないが、目の前にある壁を打ち破るためには何かしらのプラス・アルファが必要不可欠になってくる。

 アンデウソンは今年2月のヴィトー・ベウフォート戦前、ジムメイトたちに仮想ベウフォートになってもらい、徹底的に相手をシミュレーションしたうえで試合に臨み、1RKO勝ちを収めている。ワイルドな動きだけでは、絶対王者として君臨し続けることはできない。

 現段階で岡見の再起戦の日時は未定ながら、来年2月26日さいたまスーパーアリーナで開催されることが決定したUFC日本大会への出場は確実視されている。実現すれば、実に5年ぶりの凱旋試合。日本人離れした岡見の逞しい背中を見ながら、「頑張れ、ニッポン!」と叫びたい。戦術面を強化することができれば、のびしろは残されている。

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