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早くも見えた改革の前兆。
西村新監督の密かな狙い。
~来季のロッテは“脱バレンタイン”~ 

text by

永谷脩

永谷脩Osamu Nagatani

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2009/10/29 06:00

早くも見えた改革の前兆。西村新監督の密かな狙い。~来季のロッテは“脱バレンタイン”~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

 シーズン開幕前から様々な報道が繰り返されていたロッテの次期監督が、西村徳文に決まった。江川卓、与田剛、野茂英雄等、多くの名前が浮かんでは消えたが、重光昭夫オーナー代行は、「球団のことを知り尽くしているから」とロッテ一筋28年目で、二軍コーチを務めたこともある西村に決めたという。

西村新監督が目指す、脱バレンタイン野球とは?

 西村の現役時代、ロッテは低迷を続け、川崎球場に訪れる観客もそれほど多くはなかった。しかし、4年連続の盗塁王、そして1990年には首位打者に輝くなど、全力プレーでチームを支える好打者として、ファンから愛される存在だった。

 スイッチヒッターに転向するため、猛練習をこなした経験もある。そのためヘッドコーチとして仕えたバレンタイン監督が、厳しい練習を課さないのには、少々不満を持っていたのも確かだ。

「選手層の厚いアメリカと日本は違う。アメリカほど選手が多くない日本では、個人の自主性に任せるのではなく、育て上げるのも必要」と言っていたことがある。だが一方では、忠実なヘッドコーチとして監督を献身的にサポートし、コーチたちへの助言役に徹していた。

「バレンタインが監督をしているうちは、監督のやりたい野球を支えるのがコーチである自分の役割。自分のやりたい野球は、監督になった時に目指すものだ」

 そう語っていただけに、今後は脱バレンタイン野球を目指し、思い切った改革を仕掛けてくるのは間違いない。

コーチ陣の顔ぶれから見えてくる新生ロッテの今後。

 新たに就任したコーチ陣を見ると、早くもその前兆を感じさせる。西村と同じく現役時代に猛練習をこなした元巨人の西本聖が投手コーチ、井口資仁を育て上げ、打撃指導には定評のある金森栄治が打撃コーチ、そして練習の虫だった青山道雄が外野守備兼総合ベンチコーチに就任した。

「ロッテしか知らない人間だから、誰よりもロッテに愛着がある」と言い、タガが緩んだチームの改革には、骨身を惜しまないつもりだと言う。

 プロ入り以来、ユニフォームを一度も脱ぐことなく現場に立ち続けた。また現役時代、指導者生活を同じ球団で過ごし、二軍コーチも経験した叩き上げ。そんな新しい監督像の最初の成功例には、誰からも慕われる好人物の西村になってもらいたいものだ。

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