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母国イタリアで跳ね馬が一発仕掛ける大勝負。 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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posted2005/09/01 00:00

母国イタリアで跳ね馬が一発仕掛ける大勝負。<Number Web>

 狙いが何かあるのは間違いない。フェラーリ・チームは、他が第14戦トルコGP前のテスト走行を自粛して“夏休み”としたのに対し、8月1〜4日まで母国イタリアのモンツァ・サーキットで4日間集中テストを行なった。

 それだけではない。2〜3日には本拠地フィオラノ・テストコースでモトGP王者、V・ロッシを走らせている。同時に2カ所、モンツァはL・バドエル、フィオラノはM・ジェネと、テストドライバーを送り込んだ。更に9〜11日にジェネは再びフィオラノに駆り出され、来季用試作2400ccV型8気筒エンジンの実走テスト。詳細は明らかにされていないものの、トップチームの中でやや遅れ気味だった新型エンジン開発ワークにフェラーリも本腰を入れてきたように映る。

 「今日を戦いながら明日のことも試す」

 この時期になると来季に向けた行動が目立つF1だ。軸足をどちらに置くか。チャンピオンシップを争うルノーとマクラーレン・メルセデスは当然「今日」に重きを置く。ではフェラーリはどうか?

 どのチームよりもテスト走行回数が多い彼らは、ほぼ毎月1回モンツァを走り込んできている。高速コースで昨年はF1最速レコード369.9km/hが記録された。ここのコースレコードはフェラーリが持っている。昨年レース中にR・バリチェロが出した1分21秒046だ。これを目安に8月4日バドエルのテストタイムを比較すると、1分22秒006でわずか0.960秒差だ。今年の新規定下ではどのGPでもレースタイムが落ちていて、平均1.5秒差はあるのだが。

 8月の4日間、バドエルを走らせてフェラーリは空力パーツの開発と、ブリヂストン・タイヤの研究テストを進め好タイムを刻んだ。第13戦ハンガリーGP終了後、BSレースエンジニアたちはそのままこのモンツァに向かった。まさに休みなしの慌しさ、よほど重要なテストだということがその行動からも読める。

 フェラーリとBSは9月4日モンツァ、第15戦イタリアGPを狙っている。2002年から3連勝中である。ここで最新空力パッケージとニュースペック・エンジンを投入し、BSも新開発スペックで挑むことが予想される。モンツァでは今シーズン選手権争いの主役の座から降りたとはいえ、大勝負を賭けてくる。

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