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危機的状況の中、力士たちがすべきこと。

2009/03/08

 相撲界が今、窮地に立たされている。診断書を提出して夏巡業の休場を決めながら、母国モンゴルでサッカーに興じた横綱朝青龍。その巡業を軽視した行動に秋・九州の2場所出場停止という処分が下された。心身ともに破綻をきたした横綱が母国で療養中という非常事態の中、さらなる大地震が相撲界を襲った。

 今年6月26日の朝稽古中、時津風部屋に所属していた序ノ口力士・時太山(当時17歳)、本名斉藤俊さんが急性心不全で死亡した。しかし遺体の損傷が激しく、愛知県警は傷害致死事件として捜査に着手した。真相は未だ定かではないが、協会は「師匠として部屋の安全確保を怠り、協会の信用と名誉を著しく傷つけた」と判断し、時津風親方を解雇した。問題山積みの中で部屋継承を任されたのは、なんと現役幕内力士・時津海(34歳)。新時津風親方は終始硬い表情で会見。そこには笑顔はもちろん、現役引退の涙もなかった。「急なことで何が何だか分からない状態ですが、一生懸命がんばっていきたい」。戸惑いとささやかな抱負のみの門出だったが、2日後には自ら稽古まわしを締め、新生時津風部屋を本格始動させた。

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