今年の開幕戦、一軍スタメン入りを果たした新人は、西武の炭谷銀仁朗、そして広島の梵英心だった。炭谷は監督の伊東勤が自分の後継者として期待しての起用、梵もまた、新監督ブラウンのお気に入りである。キャンプで徹底して連係プレーに時間を割いた監督が、梵の的確な判断力を評価した。その俊足と強肩は、昨シーズン限りで引退した駒沢大の先輩、野村謙二郎を彷彿とさせる。
25歳と遅いプロ入りには理由がある。日産自動車時代は、結果を出すまでプロに行かないと決めていた。それは、駒大時代の恩師、太田誠の一言があったからだ。副将を任された4年の春、駒大は53年ぶりに東都2部に転落してしまった。卒業後、肩身の狭い思いばかりしていた梵に、太田は言った。
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