松坂大輔のレッドソックス入りが、6年61億円で決定したころ、横浜ベイスターズの鈴木尚は、1億3000万ダウンの年俸9000万円で契約更改した。横浜高の後輩である松坂から「お世話になりました」という電話を受け、「俺はもう一度がんばるよ」と答えるしかなかった自分が悔しかったという。
若手が成長し、チームの若返りが進むなかで、ここ数年の鈴木は代打の切り札に定着していた。昨シーズンの代打成功率は3割8分。「レギュラーへのこだわりよりも、チャンスでの一打に賭ける緊張感が楽しかった」と言っていた。生き残るために、代打のスペシャリストという道を目指したのかもしれない。
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photograph by Hideki Sugiyama