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「あの10番が、あのプレーをやる」4-0快勝の裏で考えたサッカー日本代表の“文化”と“進化”「あのコスタリカ戦があったから」《チュニジア戦の深層》
モンテレイでも、スタンドでビニール袋の青がふわふわ揺れていた。タイムアップのホイッスルが鳴らされれば、サッカー好きたちが飲み干したビールの紙コップやら、ホットドッグの包み紙やら、祭典の“残骸物”によって袋がみるみる膨らんだ。
来たときよりも、美しく――。
1998年フランス大会での初出場以来、日本代表サポーターによる青い袋での応援と試合後のゴミ拾いは、もはやW杯の風物詩となった。外国人からすれば、いまだに不思議な光景なのだろう。アメリカでも、メキシコでも、現地のニュースでこの活動が報じられ、海外記者から日本代表監督がコメントを求められるのも恒例になった。
チュニジア戦前日、森保一監督は語った。
「サポーターのみなさんはスタジアムでゴミ拾いをして帰りますし、我々チームも試合後にロッカーの掃除をして帰ります。これは日本が世界に誇れる文化かなと」
『俺の仕事をなくさないでくれ』と言われた
平気で座席の下や路上にゴミを放置する人々は、言い訳を用意する。このゴミがなければ、清掃員たちの仕事を奪ってしまうではないか、と。そんな反論に対しても、実直な指揮官はきっぱり言い切る。
「それも考え方のひとつだとは思いますが、ゴミを拾う、綺麗にすることだけではなくて、例えばピッチ上で使うゴールやボール、器具も、日本人の選手やスタッフはみんなで手伝い合って片づけます。以前、ブラジル人のホペイロ(用具係)から『俺の仕事をなくさないでくれ』と言われたことがありますけど、それで仕事はなくならない。ホペイロには責任を持って個別の仕事をしっかりしてもらいながら、常に助け合うこと、みんなで協力し合っていくことが、日本人という民族なのかなと思っています」
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