嶋とすべきか。でも島だなあ。昔の首都圏では少数派のアンチ巨人の子どもにとって、憎らしいのに嫌いになれない背番号3とは、永久にして不滅の「長島」である。
そもそも「四番サード長島」とは、ひとつづりの日本語なのだ。ほがらかで、優れており、愛すべき欠落もなくはない男性の迷いなき人生のありさまを意味する。
以下敬称略とあわせ、しばらくは長嶋茂雄で。本稿の筆者がスポーツニッポン新聞の駆け出しのころ、東京は新橋の酒場で他社のベテランがこんなことを言った。
「ほら。フグの刺身。あの皿に薄くきれいに広がった。あれをね、箸でね、なんのためらいもなくサーっとさらう。これをできるのは日本中で長嶋さんだけ」
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