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「2024年は選手が主役よ」岡田彰布監督が昨季の「俺がキャプテン、みたいにな」から変わったワケ<独占インタビュー>

2024/03/29
猛虎を38年ぶりの日本一へと導き、泰然とした雰囲気を漂わせる指揮官。今季の展望や期待する選手の起用法、自らのリーダーシップについて話を聞いた。

――いよいよ連覇を目指す戦いが始まります。春季キャンプ、オープン戦を経て、手ごたえはいかがですか。

岡田 今年はもう、最初からやるべきことが分かってるし、メンバーもある程度、固定できるチームになった。あんまり心配はないわ。去年は最初から手探り。ポジションを替えたりな。打順にしても、本当にシーズンでうまくいくかという部分でも手探りやったから、全然違うよ。

――例年、オールスター明けからが勝負だと話しています。今年はどのあたりにピークを合わせようと考えていますか。

岡田 シーズン中、どこから勝負というのは、あんまりないかも分からんよね。まあ、最初はやっぱり混戦でいくと思う。最終的には9月やで。やっぱり100試合を超えてからやろうな。

――昨年は優勝のことを「アレ」と表現していましたが、今年は堂々と「連覇」と言っています。ズバリ、連覇の条件は。

岡田 去年と同じメンバーでは無理やと思っているからね。投手も野手も、一人でも二人でも新戦力は要るわな。俺は評論家やったけど(2022年の)ヤクルト、('20年の)巨人とか、ちょっと前の広島とか見とっても、プラスアルファがあったから連覇できたと思うで。やっぱり新戦力よ。どこも同じメンバーでは勝ってないと思うな。

野手は前川、投手は門別に期待。

――今年、タイガースの伸びしろはどのあたりにあるのでしょう。

岡田 今の段階ではアレやな、野手ではやっぱり前川(右京)やな。まだ完璧に外野のレギュラーポジションを獲るところまでじゃなくても、ある程度、使えると思う。アイツの良さはバットを振れることよ。去年も振れとったけど、どちらかというとボールを潰しに行くような、ドライブがかかった打球やった。今年は2月のキャンプから、ボールが上がるようになったからな。直接指導はしてないけど、打撃コーチを通じて「ちょっとポイントが近すぎる。ボールを潰しすぎや」と言うてたよ。だいぶポイントもようなってきたよな。今まで、外野の左バッターは近本(光司)だけで、あとは右バッター。そこに左打ちの前川が一人加わるだけでだいぶ違うよ。

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photograph by Kiichi Matsumoto
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