ルヴァンカップ決勝では、日本サッカー史に残る名勝負が生まれてきた。そのすべてを、歴代優勝16クラブの初制覇シーンとともに振り返る。
1993年に開幕するJリーグの前哨戦として、'92年秋に行われたJリーグヤマザキナビスコカップ（現JリーグYBCルヴァンカップ）。記念すべきその第1回大会を制したのはV川崎（現東京V）だった。清水とのファイナルで決勝点を挙げた三浦知良は得点王と大会MVPとなり、東京・国立競技場を埋めた約5万6000人の観衆の前で、プロサッカーをけん引するスターのきらめきを存分に放ったのだった。
カズ、ラモス瑠偉、柱谷哲二、北澤豪、ビスマルク、武田修宏ら実力者ぞろいのV川崎はそこから一気に3連覇を遂げた。草創期のJリーグカップは実力者が実力を誇示する大会であり、やがてごく自然にJリーグ、天皇杯とともに三大タイトルの一つに数えられるようになった。
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photograph by Bungeishunju / J.LEAGUE
