#1052

記事を
ブックマークする

「声出し規制? 俺たちなら……」路上で聞いた“カルチョの声”。

2022/06/08
本拠地ルイジ・フェラーリス周辺で発煙筒を焚き、声を張り上げるサンプドリアのファン。感染症の影は見えない

 5月17日、Jリーグの声出し応援の段階的導入が発表された。その前日、イタリア・ジェノバでサンプドリアの試合を見たのだが、そこで目にしたのは日本とはまるで正反対の現実だった。

 今季のホーム最終戦の相手はフィオレンティーナ、スタジアム周辺には歓喜の歌声が響いていた。サンプドリアはセリエA残留を決め、同じ街の宿敵ジェノアはセリエBに降格していた。

 スタジアム前に集ったサポーターは、もちろん誰もマスクをしていない。ウルトラスのボス(殺人罪で長い間刑務所に入っていたという)が塀の上に立ち熱のこもった演説を披露し、男たちの士気を高めている。彼がジェノアの人形を燃やすと喝采が湧いた。応援歌が響く中、人々は太陽の下でビールを飲み、肩を組んでいる。

会員になると続きをお読みいただけます。
オリジナル動画も見放題、
会員サービスの詳細はこちら
特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Shin Toyofuku

0

0

0

前記事 次記事