
メジャー屈指の好投手としてサイ・ヤング賞候補に毎年挙がるダルビッシュ有が動画サイトYouTubeに投稿した動画で「日本時代すごいと思った打者」3人について語った。そのうちの1人として紹介されたのが中村剛也で、曰く「日本の歴史にはあまりいないタイプ。どの球種を狙っているか読み取れない」と評していた。
ホームラン王6度。打点王4回。中村は掛け値なしに、記録にも記憶にも名を残す最強バッターだ。通算満塁本塁打20本はプロ野球史上最多で、本塁打を記録した投手数231人も球界屈指の記録だ。凄まじいという言葉しか出てこない。
しかし、中村は自身が“最強バッター”と呼ばれることに少しの抵抗感を口にする。
「長く野球をやっているからそう言われるだけで、僕なんて全然っすよ。最強バッターとはホームランが打てて、打点を稼げて、率も残せる選手。ホームランと打点はまぁまぁの成績っすけど、それ以外がショボい」
自身の考える最強バッターが持つ要素のうち2つをクリアーしているにもかかわらず、ショボいと言う。だが、この謙遜とも、照れ隠しとも聞こえる言葉にこそ、中村のアーチストとしての矜恃がある。
ホームランを誰よりも狙う。
そもそも中村は打率・本塁打・打点の“全てをこなす最強バッター”を目指してきていないのだ。「自分のスイングをすればホームランは打てる」と豪語し、「現実的にできる・できないは別として、僕はホームランを狙っている」と一点に重きを置いてきた。中村におけるホームランは、自分の存在価値そのものなのだ。プロ入り後、誰より狙ってきた自負がある。
続きの内容は…
- ヤマは張らない、データも考えない。
- 自分の打者心理さえも頭に入れる。
- 「満塁では初球から行ったらいい」
- 狙う限りは、一番でないと意味がない。
- チームにホームランが必要かどうか。
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