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フライボール革命がもたらした、 ホームランか三振かの野球観。 ~力勝負と言うか、あまりに単純と言うか~

2019/01/09
2018年、200三振超えは3人いる。ヤンキースのスタントンは211三振の一方、38本塁打とまさに“イチかバチか”だ。

 元来、パワー信奉が強く、細かい戦術、戦略は本流ではないのかもしれない。ただ、近年、米国の野球が徐々に衰退していると言えば、言い過ぎだろうか。今シーズンのメジャーでは、史上最多となる総計4万1207三振を記録した。初めて3万を突破した1998年の3万1898三振から、20年間で約1万個も増えたことになる。

 その背景には、メジャー全体に充満する本塁打依存の傾向があることは否定できない。'17年には、過去最多の計6105本塁打を記録。「ステロイド時代」と言われた'98年の5064本から1000本以上増加した。近年、トレーニング方法が発達したとはいえ、異常な本塁打増は、野球観の変化とも言える。実際、今季はウイット・メリーフィールド(ロイヤルズ)の年間192安打が最多で、200本安打を放つ選手が不在となった。20本塁打をマークした選手100人に対し、打率3割に到達した選手は、わずか16人。'98年の49人から約3分の1まで減少した。

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photograph by AFLO

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