ゴルフの神様はどれほど演出好きなのかと思ってしまう。春の祭典・マスターズの余韻が残る翌週、ビッグニュースが舞い込んだ。サウスカロライナ州ヒルトンヘッドアイランドで行われたRBCヘリテージで、28歳の小平智が世界最高峰のPGAツアー初優勝を遂げた。
1983年にハワイアンオープンを制した青木功以降、史上5人目の日本人王者の誕生。驚くべきは5人のうち最速となる、ツアー出場わずか15戦目での勝利だったことだ。世界レベルのショットメーカーだが、日本から鳴り物入りで海を渡った丸山茂樹と松山英樹、中学生時代から米国で武者修行した今田竜二とは違い、小平は今回優勝するまで、ツアーの年間シードを持たない選手だった。同試合は世界ランキング上位者に大会が独自に付与した資格でスポット参戦し、キャリアを一変させた。
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