20歳の新星が、モーグル日本男子の歴史を塗り替えた。
ライバルへの反骨心や先人たちの積み重ねを力に変え、初めての大舞台にも臆せず挑んで掴み取った銅メダル。
その目の先に見据えるのは、4年後の表彰台の頂点だ。
ライバルへの反骨心や先人たちの積み重ねを力に変え、初めての大舞台にも臆せず挑んで掴み取った銅メダル。
その目の先に見据えるのは、4年後の表彰台の頂点だ。
「これが初めての表彰台なので、心がいっぱいです」
弾む声、上気した表情。それも無理はなかった。何しろ、世界選手権やワールドカップでも上がったことがない表彰台に、4年に一度の大舞台で乗ったのだ。原大智は、大仕事をやってのけた。
経歴は異色をきわめる。スキーは小さい頃から楽しんでいたが、東京都渋谷区に生まれ育ち、日常的に雪に親しんできたわけではなかった。
しかし小学6年生のとき、転機が訪れる。モーグルを知り、「自分もやってみたい」と本格的に取り組み始めるとすぐにのめり込み、中学卒業後、カナダにスキー留学することを決断した。その成果は目に見えて現れる。武器だったスピードに磨きがかかり、ターンの技術も向上した。ナショナルチームのメンバー入りを果たすと、2015-'16シーズンにはワールドカップで4位に入るなど、日本男子トップとなる総合8位の成績を残した。
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photograph by Sunao Noto/JMPA