#938
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<女子フィギュア 平昌への聖戦>本郷理華「痛みを芸術に変えたフリーダのように」

日本のフィギュアスケート史上、かつてこれほどまでに厳しく、美しく、そして純粋な戦いがあっただろうか。
平昌五輪代表の2枠を、7人の女子選手が競い合う。
青春のすべてをかけてジャンプを磨き、表現力を高め、世界のトップを狙う力をつけた、奇跡の少女たち。
運命の今季、7色の個性が氷上に鮮やかな虹をかける。
Number938号より本郷理華選手のインタビューを特別に掲載します。

 苦しかった昨シーズンを乗り越え、「今は練習が楽しい」と言う。
 新プログラムのモチーフである女性画家フリーダ・カーロのように、ただひたすらに前を向いて、本郷は自らの表現を追い求めていく。


 9月、長年指導を受けた長久保裕コーチが、拠点の邦和スポーツランドを去った。

「先生からは事前に何も聞いていませんでした。ある日、練習に行ったらほかの先生から『退任された』と聞いてびっくりでした。もともと無口なので、長久保先生っぽいというか。でも邦和にはたくさん先生がいますし、変わらず練習を続けています」

 そう言って本郷理華は笑う。久しぶりの笑顔だった。それほどまでに、昨シーズンは苦しい1年だった。

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photograph by Asami Enomoto

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