先月のマスターズでは松山英樹が優勝争いを演じた。優勝候補に挙げられた中で堂々たる戦いぶりを見せてくれた。自分の経験から言うと、オーガスタは初日、2日と大会が進むごとにどんどんグリーンが速くなっていく。高低差も相まって、最後はどこも下っているように錯覚し、上りのパットが打てなくなる。自己嫌悪に陥るような感覚になってしまう。ジョーダン・スピース(アメリカ)のようにラインを読めたり、打てたりする選手は数少ないと感じる。
ただ、そんなスピースでさえ、連覇を期待されて、重圧を受けているのが感じられた。本人と話したわけではないから真相はわからないが、初日からあれほどショットやパットの際に仕切り直しをするというのは、普段とは、かなり違う部分があったのだろうと想像する。最終日に崩れてしまったことからも、メジャーを制覇することの難しさがわかると思う。
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