開幕戦に圧勝した速さを夏休み明けの第11戦ベルギーGPで再現するかのように、ハミルトンは難コース、スパ・フランコルシャンを席巻した。完璧なレース展開で今季6勝、2位ロズベルグに28点差をつけ、いよいよ首位固めだ。
6戦連続、10回目PPの決め方に、今の彼の強いメンタルを感じた。予選Q2でロズベルグを先行させておき、最後のQ3に0.827秒タイムアップ。この“アップ率”はコンマ数秒を競う予選だけに巨大と言わざるを得ない。ロズベルグにすれば、なぜこれほどタイム短縮できるのか、敗北感とともに疑問も湧く。
今年前半10戦をふりかえると、Q2で両者は5勝5敗の互角。ところがQ3になると一転して9勝1敗。とっておきのモノをすべて出し切るアタックで今年のハミルトンにミスは全く無い。すべてのコーナーに対峙する「1周集中力」が素晴らしい。テクニック的にはコーナリング中間点でマシンを出口に向け、素早く直進姿勢に。横滑りせずにパワーをかけコーナー脱出速度を高めている。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Getty Images