今年春の選抜大会で、春夏甲子園大会史上初めて北陸地方に優勝旗がもたらされた。頂点に立った敦賀気比(福井)は昨年夏の甲子園でも準決勝に進出し、全国的な知名度を得ているが、雪国というハンディを宿命づけられている北陸地方にあって、代替わりしても強さが持続するチームはそう多くない。
それに対して、伝統的な強豪エリアである近畿勢がどう逆襲していくのかからも目が離せない。
敦賀気比の春以降の歩みは順調だ。優勝した福井大会は5試合戦って、得点35に対して失点はわずかに8。北信越大会は決勝で佐久長聖に3対4で敗れているが、3試合のうちエース・平沼翔太が登板したのは準々決勝の金沢戦だけ。あとの2試合は2年生の山崎颯一郎が登板し、16回を失点4に抑えている。投手陣に厚みを増して夏に備えようという意図がはっきり見える。
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photograph by NIKKAN SPORTS